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なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

映画『暁に祈れ』

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容赦無きタイの刑務所で生き抜いたイギリス人ボクサーのビリー・ムーアの自伝小説映画。
悲鳴を上げる前に喉を裂き、
涙が出る前に涙腺を断ち、
エクストリームな非情のリアリズムに貫かれたハードコアな佳作だ。
『グリーンルーム』(2015年)にも出演したジョー・コールがビリーに成り切っている。


ボクサーのビリー・ムーアはタイで自堕落な生活を過ごすうちに麻薬中毒者になってしまう。
ある日、警察から家宅捜索を受けたビリーは逮捕され、タイで最も悪名高い刑務所に収容される。
死と隣り合わせの日々を過ごす中、
“弟子”だったボクサーが面会に訪れ、
所内に設立されたムエタイ・クラブとの出会いがビリーにおのれの原点を思い起こさせていく。

以上はオフィシャル・サイトに載ったストーリーの文章を簡潔にアレンジしたものだが、
とてもわかりやすいシンプルな物語の中に濃密なドラマが溶かし込まれている。

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秩序を乱した懲罰で独房入りした方が百万倍ハッピーな刑務所である。
何しろ一部屋にたくさんの囚人が詰め込まれているし、
刑務官などへの賄賂も横行して薬物も“流通”する無法地帯の弱肉強食空間だ。
弱い者は性欲ギラギラの連中に目を付けられて強姦されて肉便器。
首を吊れるブツを檻の中から排除するといった自殺防止のための方策も施されず、
人を殺せるブツも檻の中で“流通”するからリンチで死ぬこともありえる。

本物の刑務所で撮影され、
本物のタイの元囚人が多数脇を固めているからこそのリアリティである。
これぞ極悪、まさにホンモノ。
囚人役のほとんどがいわゆる俳優ではないらしく、
演技ではなく一人一人が檻の中での経験を活かして“地”でやっているからこその凄味に息を呑む。
この映画の“準主役”は間違いなく彼らだ。

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何もかもに飢えた目つきも顔つきもカタギじゃない。
白人や黒人にはないギラギラした凄味で一番ヤバく見えるのは黄色人種ではないか。
タトゥーというより刺青、いや入れ墨と呼ぶべき絵で、
以前強盗で服役中に刑務所で入れたという囚人部屋のリーダーをはじめとして
体のみならず顔まで彫られたヴィジュアルは、
オシャレで彫った“ハンパ者”とは一線を画すアウトローのtribe(部族)の誇りすら感じる。
タトゥーを見慣れている人でもこの集団の中にいきなり放り込まれたら小便漏らすのではないか。

こんな中で真っ白な肌のビリーが収容されたら浮きまくりで、
骨の髄まで“かわいがる”のは彼らの流儀からしたら自然である。
たとえプロのボクサーだろうが囚人たちが恐れることはない。
ノリノリで陽気なところもまた怖い。

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今回の日本上映は、
ビリーや一部の人が話す英語以外は日本語字幕が表示されないところもポイントだ。
囚人たちの話す言葉をはじめとして映画の中の言語の大半を占めるタイ語は日本語字幕が出ないのだ。
タイ語がわかる人はヤバいことを話しているであろうすべての会話をダイレクトに受け止められ、
映画のストーリーをより“正確”に楽しめるだろう。
でもタイ語が理解できない人はビリーと同じような立場で映画の物語を体験できるのだ。
柵の中でわけのわけのわからない会話が繰り広げられている恐怖、
そのうちとっさに襲われるかという不安が絶えないヒタヒタ迫る恐怖、
“ガイジン”ならではのビリーの疎外感を共有できて張りつめた糸がゆるむことはない。
こういう字幕対応での公開を決めた日本版の関係者の“センス”も特筆したい。

時に不安感を煽る音声の使い方も特筆したい。
どう物音が響くか、どう声が聞こえるか、といった音響は、
日常生活と同じく・・・いやスクリーンに向き合う映画の場ではもっと精神や神経に影響する。
奇をてらった音処理ではなくさりげない効果で、
この映画は聴覚の面でも“主人公の一人称”になった気持ちになるように作られているのだ。
適度に挿入されるアンビエントな音楽も意識に働きかけてくる。

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ナイーヴな展開じゃないところも好きだ。

とはいえ全員がビリーを敵対視するわけではない。
ビリーと囚人たちとの人間関係の変化も見どころで、
もちろんいいヤツばかりじゃないし“凶器”を手にして食ってかかるヤツもいるが、
人間なかなか意外と捨てたもんじゃない・・・とも言いたくもなるシーンも見逃せない。
そのへんの心理描写が、
ヴァイオレントな空気感ムンムンの中で丁寧に描かれているからこそ深い作品に仕上がっている。

男性から女性に性転換した“レディーボーイ”の囚人との慰安交流もいいスパイスである。

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自業自得であり、いわば自己責任だが、
だからこそ自分で這い上がっていくしかない。
チャンスをもらってもモノにするのは結局自分次第。
甘えが許されないからこその死に物狂いの“再生”だ。

RAMONESがアルバム・タイトルと曲名にしたフレーズの“too tough to die”がピッタリだし、
彼らの盟友MOTORHEADのレミーの“座右の銘”である“born to lose, live to win”も思い出す。

1940年の映画とその主題歌の戦時歌謡のタイトルである「暁に祈る」を思い出す邦題も、
原題の『A Prayer Before Dawn』の意味がくみ取られている。
オススメ。


★映画『暁に祈れ』
2017年/イギリス・フランス/英語、タイ語/シネスコ/117分/原題:A Prayer Before Dawn/R15+
監督・脚本:ジャン=ステファーヌ・ソヴェール『ジョニー・マッド・ドッグ』 原作:ビリー・ムーア「A Prayer Before Dawn: My Nightmare in Thailand's Prisons」
出演:ジョー・コール『グリーンルーム』「ピーキー・ブラインダーズ」、ポンチャノック・マブラン、ヴィタヤ・パンスリンガム『オンリー・ゴッド』、
© 2017 - Meridian Entertainment - Senorita Films SAS
12/8(土)ヒューマントラストシネマ渋谷&有楽町、シネマート新宿ほか全国順次公開。
http://www.transformer.co.jp/m/APBD/


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映画『恐怖の報酬』【オリジナル完全版】(ウィリアム・フリードキン監督の1977年の作品)

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『エクソシスト』に続いてウィリアム・フリードキンが監督したアメリカ映画が、
カットされてない【オリジナル完全版】の日本初公開が実現する。
いわゆるハリウッド映画ならではのビッグ・スケールの作品だが、
膨大な予算がフルに活かされた緻密な映像で生きるか死ぬかのギリギリの男たちの苦闘を丁寧に描き、
これぞまさに手に汗握るスリルとサスペンスの問答無用の傑作である。

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南米奥地の油井で大火災が発生。
祖国を追われてその地に流れてきた4人の犯罪者は、ひとり1万ドルの“酬酬”と引き換えに、
わずかな衝撃でも大爆発を起こす消火用ニトログリセリン運搬を引き受ける。
2台のトラックに分乗した男たちは、火災現場まで道なき道を300キロ、
ジャングルの奥へと進んでいく中で人間関係の摩擦とともに数々の障害が待ち受ける。

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トラック輸送に至るまでの“前置き”部分の序盤はやや説明的だが、
中盤以降はニトログリセリンを二台のトラックで運ぶだけの極々シンプルな物語である。
それでも映画史に刻まれる作品に仕上げられているのだから恐るべしだ。
能書きはいらない。
ストレートなストーリーとダイレクトな映像で圧倒するアメリカ映画の最良の部分が凝縮されている。
と同時に脳天気でナイーヴなアメリカ映画とは別次元で甘えを殺ぎ落とした濃密な作品である。

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暴風雨に見舞われ、ボロボロの吊り橋、通り道をふさぐ巨大な倒木、敵対勢力と思しき過激派などが、
“一触即発の爆薬”をトラック運搬する男たちの前に立ちふさがる。
特に吊り橋を渡るシーンが壮絶だが、
まるで男たちの命を救うべく途中で断念させようして
神が次々と運航の邪魔をしているかのようにも映る
・・・・途中までは。

容赦しない展開である。
ずっと張りつめていた気持ちがゆるんだ一瞬の“落とし穴”が残酷で、
冷厳なリアリズムに貫かれた非情な終盤の流れは心臓が高鳴るほどだ。

もちろんいわゆるアクション映画とは一線を画し、
殺し合いになりかかりつつも切羽つまって協力し合う男たちの感情表現も怖いほど生々しい。
ほろ苦い後味はクセになる。

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ジャーマン・エレクトロニック・ミュージックを代表するTANGERINE DREAMの音楽も強力で、
キース・ジャレットやチャーリー・パーカー、モーリス・ラヴェルの曲も使われている。

そういう音響面も含めて、
観る機会のある方は劇場で是非。
ほんとこの映画のエクストリームな緊迫感の映像は、
スクリーンで体感して息を呑んで震えながら観ていただきたい。


PS
このウィリアム・フリードキン監督作品はリメイク版で、
アンリ・ジョルジュ・クルーゾー監督の1953年のオリジナル版同名映画と間違えないように。

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★映画『恐怖の報酬』【オリジナル完全版】
1977年|アメリカ映画|カラー|ヴィスタサイズ|5.1ch|DCP|上映時間:121分
●出演:ロイ・シャイダー、ブルーノ・クレメル、フランシスコ・ラバル、アミドゥ
●監督・製作:ウィリアム・フリードキン、脚本:ウォロン・グリーン、原作:ジョルジュ・アルノー、音楽:タンジェリン・ドリーム
原題:SORCERER(魔術師)
提供:キングレコード 配給:コピアポア・フィルム
© MCMLXXVII by FILM PROPERTIES INTERNATIONAL N.V. All rights reserved.
11月24日(土) シネマート新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー
http://sorcerer2018.com/


映画『ムトゥ 踊るマハラジャ』(4K&5.1chデジタルリマスター版)

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インドのスーパースターのラジニカーントが主演を務めた1995年の映画で、
日本でのインド映画最大のヒットになっている娯楽大作が、
4K映像と5.1chステレオデジタルリマスター版でもって日本公開20周年記念上映が行なわれる。

90年代半ばの映画ならではの味わいの極彩色がカラフルに磨き上げられ、
日本でも欧米でもありえないブッ飛んだアシッドな色彩感覚に覚醒されるほどの映像となり、
ストレンジな音声の広がりと立体感も格別の仕上がりだ。

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泣く子も怒る大人もたちまちに笑顔となる問答無用の痛快作なわけだが、
本物に古いも新しいもないとあらためて思わされる。

執事やボディーガードなどで大地主に忠誠を誓っているムトゥと旅回り劇団の女優との恋が軸だが、
三角関係も絡む親族関係や出生の秘密などなどの下世話なネタとシリアスな話を次々と投下して、
ロマンスもアクションもコメディもごった煮のアツアツの具が詰まっている。
さりげなく教訓を溶かし込み、
荒唐無稽に見えてリアリティばっちりで着地させる脚本が見事だし、
カルチャーショック級のありえない発想の連続がインド映画ならではだ。

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よくあるアメリカのハチャメチャ映画が中途半端に見えるほど、
ほぼ全編イケイケアゲアゲのシーンで迫るにもかかわらず、
やはり針が振り切っていて突き抜けた問答無用のエナジーにひれ伏すのみ。
それでいて大味に陥らず感情表現も見事で、
ディテールへのこだわりにうならされるばかりなのだ。

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166分もあるのにまったく飽きさせない。
物語の進行自体がリズミカルな作りなのも大きいし、
どこもかしこも根がプリミティヴだから急所をノックしまくる。
もちろん歌と踊りが乱舞するミュージカル仕立てのパートもポイントだが、
以降のいわゆるボリウッドものの映画ほどしつこくなくて要所のみ。
だからカラッ!とスッキリした後味なのだ。

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日本の地上波テレビのゴールデンタイムで放映しても問題ない映画という点も特筆したい。
ぽっちゃり女性の魅力を再認識させる見せ方でエロとは言いたくない“お色気”、
ヴァイオレンスとは言いたくない“ポップ”なアクション・シーン、
ほっこりとズッコケるユーモアなどなど、
お茶の間で楽しめるスタミナが満点なのだ。

不可能を可能にするのも映画だと再認識する絶倫の逸物である。


★映画『ムトゥ 踊るマハラジャ』(4K&5.1chデジタルリマスター版)
1995年/インド/タミル語/166分
11/23(祝・金)より新宿ピカデリーにて独占先行ロードショー&順次全国にて公開。
http://www.muthu4k.com/


映画『おかえり、ブルゴーニュへ』

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フランスのブルゴーニュ地方を舞台にワイン醸造の家族を描いた2017年の映画。
ファミリーものが苦手な僕も目が離せなくなったナチュラルにまばゆい佳作である。

監督は1961年フランス生まれのセドリック・クラピッシュ。
『スパニッシュ・アパートメント』(2001年)、『ロシアン・ドールズ』(2005年)、
『ニューヨークの巴里夫(パリジャン)』(2013年)を手がけた人である。

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ワイン醸造家だった父親の死をきっかけに10年ぶりに再会する兄妹弟の物語。
自分たちでブドウ畑を所有して栽培・収穫・醸造・瓶詰を一貫して行うワイン生産者の家族だ。

長男は跡継ぎさせられる“家”から“外”に出たくて10年前に故郷を飛び出し、
世界を旅してブルゴーニュの家族とは音信不通だったが、父親が末期の状態であることを知り、
子どもがいるにもかかわらず妻との離婚の危機の状況の中で戻ってくる。
その妹は家業を継ぐも醸造家としての働き方に悩み、
末っ子の弟は妻の実家で同居する同業者の義父との関係に揺れている。
そんな中で“存続”を決断させられる大きな問題が立ち上がっていた。
三人は結束と協力に迫られる。

オフィシャル・サイトの文章をアレンジして前半部分のあらすじを書かせてもらった。

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オープニングのブドウ畑でスクリーンの中に引き込まれ、
以降も様々な風景が素のまま映し出される。
ワインと同じくまさに芳醇。
観ているだけで香ってくる。
映画の物語どおりに四季を追い、
建物や醸造場なども味わい深い。
都会に話を手を広げずに撮影地を絞っていることで閉じられた空間になるどころか、
観ているだけでもいい空気を吸っている気になるほど開かれている広く大きな風景だ。

『子どもが教えてくれたこと』や『美輪明宏ドキュメンタリー ~黒蜥蜴を探して~』も撮った、
アレクシ・カヴィルシーヌの撮影監督としての手腕も特筆したい

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ワインの製造過程も見どころで、
ワイナリーならではのマニアックな会話も聞こえてくる。
もちろんワインのウンチクを語られるような方ならより一層深く味わえる映画だと思うが、
ワインは好きだけど詳しくない僕もたっぷり堪能できたし、
ワインを飲まない方も楽しめるはずである。

というのも家族にまつわる普遍的な話が肝だからで、
その潤滑油がブドウでありワインなのだ。

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田舎ならではのタイム感をイメージできるほど、
兄妹弟を取り巻く人間関係と各人物の心理を丁寧にゆとりをもって描いている。
120分弱の長めの尺だろうが無駄はない。
ブドウからすぐワインが美味しくできあがるわけではないように、
この映画のトータル・タイムは人と人との関係のための、
幅広い意味での“愛”が発酵して美味しくなるために必要な時間なのである。
ネット社会になってスピード重視の世の中の逆を行く佇まいながら、
さりげなくテンポがいいのはやっぱり命のビートが映画の中でずっと鳴っているからだ。

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長男のジャンをピオ・マルマイ、
その妹のジュリエットをアナ・ジラルド、
末っ子の次男のジェレミーをフランソワ・シビルが好演。
みんな目立ちすぎず、
大げさな“演技”なしの生活感がリアリティを高めている。

その三人がメインとはいえ、
収穫時のブドウを摘むアルバイトたちを含めれば登場する人はけっこう多い。
ブルゴーニュ・ワインの本物の造り手でもあるジャン=マルク・ルロや
確かな存在感に見惚れるジャンの妻役のマリア・バルベルデをはじめとして、
脇を固める俳優陣も押しと引きが絶妙で映画を彩る。

大人の物語だから自然な感じでエロティックなテイストも数ヶ所で織り交ぜ、
ユーモラスかつシリアスに濃く効いているいいアクセントだ

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英語のタイトルの『Back to Burgundy.』や邦題もストレートでいいが、
フランス語の原題『Ce qui nous lie』を和訳すると“私たちを結ぶもの”になるという。
まさにぴったりである。

エゴ、敬意、誠実さ、責任感などの人間の普遍的なテーマをめぐる、
この“三きょうだい”を取り巻く家族と仲間たち、
そして何よりこの“三きょうだい”の関係にちょっぴりジェラシーを覚えた。
人間っていいものかもしれない…とあらためて思いもする。

ここぞという時に聴こえてくる“テーマ曲”や、
収穫終了後のパーティのシーン、
含みを持たせた終盤の見せ方もいい。

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★映画『おかえり、ブルゴーニュへ』
2017年/フランス/113分/フランス語、英語、スペイン語
11月17日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEAほか全国順次公開。
映倫:PG12
(C) 2016 - CE QUI ME MEUT - STUDIOCANAL - FRANCE 2 CINEMA
http://burgundy-movie.jp/


ポーランド映画祭2018

ポーランド映画祭2018


今年もポーランド映画祭の季節がやってまいりました。
現時点では東京のみでの開催ながら
11月10日(土)から恵比寿・東京都写真美術館ホールで行なわれ、
計26作品が上映される(3つの短編作品は一挙に上映)。


まず本映画祭の監修者でもあるイエジー・スコリモフスキ監督の80歳記念として、
『ムーンライティング』(1982年)と最新作『イレブン・ミニッツ』(2015年)を上映する。
個人的にはここ10年の間に色々な作品を観てきて一番好きになった映画監督で、
特に後者はラスト数分間がテレビ画面の大きさだと何が起こっているのかわからない作りだから、
“11月11日11時スタート!”という関係者の方の粋な設定の今回観られる方は是非。

今年85歳になったロマン・ポランスキー関連映画も、
チラシ表紙の↑の画像に場面写真が使われた『水の中のナイフ』(1962年)、
ナチス侵略下のポーランドを情感豊かに描いた名作『戦場のピアニスト』(2002年)、
自身が語るドキュメンタリー『ロマン・ポランスキー 初めての告白』(2012年)を上映。
2年前に他界した巨匠アンジェイ・ワイダ監督映画も、
僕が一番好きなワイダ映画『約束の土地』(1974年)などの3作品が観られる。

とはいえ今回の上映作品の過半数が、
米アカデミー賞外国語映画賞を受賞した『イーダ』(2013年)をはじめとして
2010年代の映画というところもポイント。
昔の映画の選択眼も含めて守りに入らず攻めの姿勢のポーランド映画祭スピリット健在!である。
僕もここ数年の間に作られた映画中心に臨む。


★ポーランド映画祭2018
11月10日(土)ー11月23日(金・祝)まで東京都写真美術館ホールにて開催
(※11/12(月)と11/19(月)は休館のため上映なし)。
◆前売券2回券2,000円
恵比寿・東京都写真美術館ホール、ディスクユニオン(お茶の水JazzTOKYO、新宿ジャズ館、
吉祥寺ジャズ館、新宿シネマ館、WEBサイト)にて発売。
メイジャーネット(https://www.major-j.com/)でも発売。
http://www.polandfilmfes.com


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プロフィール

行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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