なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

FUTURA『Futura』(DEMO 2017)

FUTURA.jpg


FUMIGADOSの女性シンガーを擁したLA拠点のハードコア・パンク・バンドによる
4曲入りのデビュー・デモ・カセット。

オープニングで狼煙を上げる。
ABRASIVE WHEELSあたりの80年代初頭のキャッチーなUKハードコア・パンク・バンドが
若干エッジの尖った音作りで攻めているような、
粗削りのパンク・ロック・サウンドが痛快だ

スペイン語の歌詞が主体のFUMIGADOSと違い、
こちらは1曲以外英語。
飯を食うための仕事のことやトランプ大統領のことを歌い、
最後はラヴソングだろうか。

素朴で日常感じたことをそのまま歌う自然な姿勢、
背伸びしてない言葉も含めて、
プリミティヴな裸のピュア・パンク・ロック作品。
リアル・アンダーグラウンドながら今後注目が集まりそう。


★FUTURA『Futura』(VERDUGO VD_16)Cassette
ジャケットはもちろんのことカセット・テープ自体のパッケージもしっかりデザインされた丁寧な作りだ。


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RAD/XANTS[The CROISSANTS] split 7”EP

RAD/XANTS


北カリフォルニアのサクラメントを拠点にするパンク・バンド同士の好スプリット・レコード。

女性ヴォーカルを擁するRADは7”レコードの片面に11曲を叩き込み、
2013年のファースト・アルバム『Loud & Fast』からさらに加速している。
あえて元ネタを明かしているかのように、
情熱で焼け焦げた80年代前半のボストン・ハードコアのフレーズを折り込み、
女性の強さとしなやかさが混じったハードコア・パンク。
以前から影響が感じられたボストンのJERRY'S KIDSの「I Don't Belong」のカヴァーもカマす。
歌詞もひっくるめて原始的パンク・アティテュード全開。
あっというまでまさにグレイトだ。

XANTSの方は普段The CROISSANTSと名乗っているバンドで3曲提供。
ジョニー・サンダースのHEARTBREAKERSRAMONESの流れをくむパンク・ロックを
ハードコア以降の感覚で増幅している。
「Attraction To The Mainstream」「Don't Play Cool」「Everyone's A Rocker」といった曲名にも
RAMONES譲りのシニカルなテイストが表れていて、
スロー・テンポのラスト・ナンバーでI don’t careなboredomぶりが炸裂するラウドな気怠いサウンドも、
言うこと無しだ。

能書きなんかより五線譜をはみだしたサウンドそのものでパンクを伝える。
それが基本だとあらためて思う痛快盤。


★RAD/XANTS[The CROISSANTS](SACRAMENTO SAC0229)split 7”EP
↑の画像は二つ折りのジャケットの表を開いたもの(実際のパッケージはどちらか片面が表)。
左がRADのシンガーで、右はXANTS[The CROISSANTS]のドラマーと思われる。


C.H.E.W.『Demo』

CHEW.jpg


女性ヴォーカルを擁する米国シカゴ拠点のハードコア・パンク・バンドが、
昨年デモとして発表した音源をレコード化した7”EP。

レコード盤に針を落としていざ再生!したが、
33回転で聴いても45回転で聴いても違和感がない。
このレコードより音が整理された感じに聞こえるC.H.E.W.のバンドキャンプの
https://chewpunx.bandcamp.com/album/s-t
で確かめて、
33回転推奨!とわかる。

全7曲、一瞬たりとも息を抜けないサウンドの叩きつけにあちこちの体液が漏れる。
加速度もハンパないしタメの利いたミディアム・テンポの曲にも急所を狙われる。
それていでジャケット・デザインに表れているようにさりげなくポップ。
絶叫もMUFFSのハードコア・ヴァージョンみたいに炸裂する。

81年のDISCHARGEDEAD KENNEDYSの邂逅にも聞こえ、
DISCHARGEの「Protest And Survive」ならぬ「Protect And Swerve」という曲も意味深長。
歌詞も“トレンディーなネタを取ってつけたみんなと一緒のポリティカル・ソング”なんかじゃなく、
はらわた爆発原始パンク・ソングの嵐で胸がすく。

これぞハードコア・パンク。


★C.H.E.W.『Demo』(NECK CHOP CHOP-013)7”EP


XYLITOL『Xylitol』(demo)

XYLITOL.jpg


DOLL誌でディスク・レヴューをしていた頃から入手が難しい作品は取り上げないことにしていたが、
それじゃ話が広がらなくなってきているから、
リリースから時間が経ってなくてインターネット上で1曲でも聴ける作品は紹介していくことにする。


女性ヴォーカルを擁する米国ワシントン州オリンピア拠点のハードコア・パンク・バンドが、
2016年のデモをレコード化した5曲入り。
XYLITOLという名で活動している別のアーティストもいるので混同しないように注意されたい。

レコード盤に針を落とした瞬間からタダならぬ気配が漂う。
曲が始まる前の1秒で勝負が決まるとあらためて思わされる。

どちらかといえば初期UKハードコア・パンクを踏まえているスタイルだが、
まずヴォーカルがブチ切れている。
わざとらしく壊しているウソ臭いノイジー・サウンドとは一線を画し、
音も天然でハジけて炸裂している。
すべての響きそのものがまさにパンクだ。

歌詞も容赦ない。
BILKNI KILLをはじめとする90年代のriot grrrl勢に対するアンサーではないだろうが、
「Femme shoulder Devil」という曲の歌詞が特にキョーレツだ。

出尽くされた音楽スタイルだろうと、
それを超えるものがある。
コラージュでインナーシートの綴られた
“why not try... THE CHAOS APPROACH”というフレーズがリアルに突き刺さる一枚。


★XYLITOL『Xylitol』(25 DIAMONDS 25D 027)7”EP


HARDA UT『Harda Ut』

Harda Ut


プレス枚数が少なくなっているというのもあってかレコードの高騰が続いている。
それでも買いたくなる作品がある。

女性ヴォーカルを擁するスウェーデンのハードコア・パンク・バンドの最初の音盤。
45回転の12”EPという体裁だが、
収録された6曲の濃度が恐ろしく濃い。

緩急織り交ぜつつ比較的クラスティーなハードコア・パンク・スタイルの曲だが、
何かのスタイルをオベンキョーして目指した優等生サウンドではない。
悠々とやりたいことをやっているレコードだ。
丁寧な作りのジャケットとインナーシートからもバンドのキャラが見えてきて、
特に後者に載っている“のどかなメンバー写真”は、
とてもこんな音楽を放射しているバンドとは思えない。
スピーカーから浴びると全身の皮膚が痺れっぱなしだ。

甲高いヴォーカルはCOMESも思い出す。
歌詞はほとんどが母国語のようで意味を知るのは難儀だが、
やっぱり声の響きだけでウソのない意識が伝わってくる。

45回転の12”レコードの特性を活かした彫りの深い音の仕上がりも素ン晴らしい。
レコードに針を落とすと左右のチャンネルから革命が聞こえてくる一枚。


★HARDA UT『Harda Ut』(ADAGIO830 #151)12”EP+DLクーポン


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プロフィール

行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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