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パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

CRIATURAS『Aranas En El Corazon』

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元LOS CRUDOSのマーチン主宰のレーベルからリリースされた、
女性ヴォーカルを擁するテキサスのハードコア・パンク・バンドのファースト・レコード。

LOS CRUDOS直系の勢いで突っ走るスラッシュ・サウンドというよりは、
80年代の日本のハードコア・パンクのような起伏に富む練った曲作りで、
ギターはクロスオーヴァー的な刻みやちょい長めのソロ演奏も披露する。
曲によっては82年ごろのDISCHARGEを思い出すが、
自己保身に感じてしまうこともあるD-Beatものの枠を突き破ってハジケている。
解き放たれたいがゆえに、
既成のシステムみたいな特定のスタイルから高速で飛翔するのだ。

“縛り”をしなやかにデストロイ!するのも女性がフロントに立つバンドならでは。
ゴリ押しとは一線を画し、
ガールズ系の高音域の声域によりシャウト歌唱するヴォーカルの切ない響きで、
やわらかい質感にもゾクゾクする。
歌詞はスペイン語と思われるが、
いい意味でクセが強くなくてポップにも聞こえる歌声。
けど言うまでもなく生々しく迫ってきて、
伝えたい思いが先走り心に響く一枚である。


★CRIATURAS『Aranas En El Corazon』(LENGUA ARMADA LA-69)7”EP
LENGUA ARMADA特有のシルク・スクリーンではないが、
手元に置いておきたくなる質感のジャケットも彫りの深い表現になっている4曲入り。


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プロフィール

行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)、
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)、
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)<以上リットーミュージック刊>、
『メタルとパンクの相関関係』(2020年~BURRN!の奥野高久編集部員との“共著”)<シンコーミュージック刊>
を発表。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、ギター・マガジン、ヘドバンなどで執筆中。

https://twitter.com/VISIONoDISORDER
https://www.facebook.com/namekawa.kazuhiko
                                

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