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パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

SHOPPERS『Silver Year』

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ニューヨーク州郊外のシラキュース出身のトリオによるファースト・アルバム。
ヴォーカル/ギターとベースが女性、ドラムが男性という編成で、
クールな銀色の“パンク・ロック”を走らせる。

KILL ROCK STARS Recordsのバンドやシューゲイザーとも接触する音だが、
オルタナ方面でも話題になってないみたいなのは
音がキツすぎるからだろうか。
キム・ゴードンがヴォーカルを取っているときのSONIC YOUTH、
というか80年代のSONIC YOUTHのふてぶてしさが加速してパンク・ロックに突入したかのようだ。
ツー・ビートのパートも多くてハードコア・パンク以降のスピード感を内包しつつ、
たおやかにフリーキー。
音が艶やかで色っぽい。
歌声は姉御肌ではなく、
ヴォーカルの線が細いのもヒリヒリ感を高めている。

全8曲のタイトルが「Ⅰ」から「Ⅷ」までのローマ数字だが、
“you can not defeat the darkness”
“you can only be the light”
という
本質を突いたフレーズがあまりにも美しくハマっている。

むろん取ってつけたような“不良”とは次元が違うバンドだが、
社会にもシーンにも本質的に不服従みたいなことが軋んだ音の放射から伝わってくる。
何かを打倒するより自分自身が輝くしかない。


★SHOPPERS『Silver Year』(DRUGGED CONSCIENCE/FEEBLE MINDS DCR-052/FM-02)LP
インナー・シート封入。


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プロフィール

行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)、
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)、
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)<以上リットーミュージック刊>、
『メタルとパンクの相関関係』(2020年~BURRN!の奥野高久編集部員との“共著”)<シンコーミュージック刊>
を発表。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、ギター・マガジン、ヘドバンなどで執筆中。

https://twitter.com/VISIONoDISORDER
https://www.facebook.com/namekawa.kazuhiko
                                

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