NUCLEAR SPRING『Nuclear Spring』
2013-06-30

共にギターを弾く女性と男性のツイン・ヴォーカルを擁した
ニューヨーク州ブルックリンのパンク・ロック・バンドの12”EP。
CREEM、LA MISMA、NATURAL LAWのメンバーを含むようで、
6曲入りであっという間だが濃くて非常に胸がすくグレイト!なレコードだ。
歌を掛け合うパートもあるが、
男女が独立して歌う曲が多いヴォーカルはホット&クール。
いい意味でインテリジェンスを感じさせて示唆に富む歌詞にピッタリだが、
むろん頭デッカチとはまったく違う情動で走るサウンドである。
CD/デジタルの音よりレコードの方がいい音とは必ずしも限らないわけだが、
これは贅沢な溝の使い方の45回転の12”レコードにしか出し得ないビックリするほど彫りの深い音だ。
鮮烈な響きに仕上がっているレコーディング状態も奏功し、
歯切れのいいギター、ベース、ドラムの、つんのめりそうな勢いが五割増し。
乾いたドラムのエイト・ビート中心にハジケて突き抜け、
メランコリック&シャープなパンク・ロックにじわじわと興奮が高まっていく。
スウェーデンのVICIOUS~MASSHTSTERIの流れとも一線を画し、
もっと骨っぽくストロングでアメリカン・ロックの薫りもほのかに漂う。
まっすぐな一枚。
これはカッコいい。
★NUCLEAR SPRING『Nuclear Spring』(HYSTERIA HYS-002)12”EP
シルクスクリーンのジャケットで、
小さなサイズながら味のある歌詞カード封入。
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