CRIATURAS『Espiritu De Libertad』
2013-07-28

スペイン語で歌う女性ヴォーカルを擁する米国テキサスのハードコア・パンク・バンドの
『Oscuridad Eterna』(2011年)に続くセカンド・アルバム。
82年頃のDISCHARGEとMOTORHEADをキャッチーにしたような曲である。
いや、
SUGI風のジャケットや、
歌詞カードの裏面のメンバー写真でベーシストがCRUDEのTシャツを着ていることが象徴するように、
気合い満々の日本のハードコア・パンクへのシンパシーがますますむんむんの作品だ。
そういうわかりやすい楽曲テクスチャーなのだが、
スペイン語は日本語より加速度があるのかもっと速い。
KURRAKAでも歌うシンガーのヴォーカルはいい意味で軽やかだしポップですらある。
“俺は不満だぜ!”みたいなポーズというか、
パンクによくある芝居ががったところがないのだ。
なぜならハードコアだから。
甲高い声域のヴォーカルで虚空に突き抜けている。
歌詞はスペイン語だから一語一語調べないとぼくにはまったくわからない。
けどたとえ言葉の意味がわからなくても意志たんまりの響きで伝わってくるんだよ。
どんなジャンルの音楽だろうがそこがいちばん大切。
周りに乗り遅れないようにと流行りに合わせて取ってつけて作った即席メッセージを颯爽と追い抜く。
嫌でもカラダが動いちまうヴァイブレイションこそすべて。
小気味いい音のレコーディングの仕上げで言うこと無しだ。
胸のすく一枚。
オススメ。
★CRIATURAS『Espiritu De Libertad』(HARDWARE HDR-048)LP
歌詞とメンバー写真(4人バラパラのキャラのコントラストも最高!)+クレジットが表裏に載った
厚手の紙のインナーシート付。
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