MY CHEMICAL ROMANCE『May Death Never Stop You』
2014-03-28

2000年代の米国ロックを象徴するバンドの一つになった、
アメリカ東部ニュージャージー出身のパンク系ロック・バンドのベスト盤。
4枚のフル・アルバムから15曲を選び、
未発表の1曲と初期の2002年録音のデモ3曲を加えた約74分19曲入りである。
ぼくはセカンド・リリース後の2005年2月の初単独日本ツアーで1回だけ観たことがあるが、
バンドが急上昇している時期ならではの勢いに圧倒された記憶があり、
まもなく大ブレイクしたのであった。
いきなり未発表の「Fake Your Death」で始まる。
元COALESCE~GET UP KIDSという経歴が光る助っ人だったジェイムス・ドゥウィーズ(kbd他)も
作曲者としてクレジットされているから、
2000年代終盤録音の曲と思われる。
2曲目以降は時系列で曲が進み、
初期のデモ3曲で締める。
リリース・レーベルが同じでロブ・カヴァロもプロデュースしていたこともあり音の質感が似ていて
GREEN DAY以降のロック・サウンドとも言えるが、
ベイ・エリアDIYパンク・シーンの中で何年も活動してきたGREEN DAYとは違い、
パンクに対してクールな距離感を持っていてこだわりもなく突き抜けている。
もっと言えばGREEN DAYと違い、
ロックンロールのフォーマットから自由なポピュラー・ミュージックソングのソングライティングと音作りが
魅力だった。
いわゆるメロコアやエモとは別次元のスケール感でドラマチックに迫り来る。
BEATLESとQUEENと10CCの間を行くようなコーラス・ワークと
欧州の民謡にも通じる翳りを帯びたメロディが滲んで下世話にならず、
ニューウェイヴ以降のポップ感のヘヴィなビートのロック・サウンドが凛としている。
英国のMUSEに近いポジションだった。
曲によっては鍵盤楽器の濡れた音のウエイトも高く、
ドラマーが変わってきたバントにもかかわらず足腰もずっとしっかりしている。
彼らの音楽にケチつけるのは嫉妬だろう。
ヴィジュアルは決して地味ではなかったが、
ハッタリ無しの活動だったから派手な印象もなかった。
けど問答無用でポピュラリティが高いMY CHEMICAL ROMANCEの音楽は永遠に輝き続ける。
★マイ・ケミカル・ロマンス『メイ・デス・ネヴァー・ストップ・ユー~ザ・グレイテスト・ヒッツ 2001 – 2013~』(ワーナーミュージック・ジャパン WPCR-15360)CD
日本盤のみ、
曲ごとに詳細なクレジットが付いた16ページのオリジナル・ブックレットの
各楽曲コメント(メンバーによる長文)の和訳と、
歌詞/和訳が読みやすく載った丁寧な作りの28ページのブックレットも封入。
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