Curtis Knight & the SQUIRES『You Can’t Use My Name~The RSVP/PPX Sessions』(フィーチャリング・ジミ・ヘンドリックス)
2015-05-28

自身のバンドのThe JIMI HENDRIX EXPERIENCEで67年にアルバム・デビューする前に、
ジミ・ヘンドリックスが参加していたバンドの曲をまとめた14曲入りCD。
シングルの曲も含むとはいえ初登場ヴァージョンも含み、
65~66年レコーディングの音源を中心にまとめたものながら、
ジミのアルバムでお馴染みのエディ・クレイマーがミックスなどを手掛けて音質もバッチリの仕上がりだ。
Curtis Knight & the SQUIRESは
最近日本公開された映画『JIMI:栄光への軌跡』にも登場していたバンドである。
もちろんソングライティングもしているカーティス・ナイト(vo)のバンドだが、
抑えきれない表現欲求ゆえに
ジミ・ヘンドリックスは単なるバック・バンドの一員に留まっていない。
オープニング・ナンバーの「How Would You Feel」の一部のメロディが
ボブ・ディランの「Like A Rolling Stone」風なことに驚くが、
後にステージでその曲をカヴァーしているジミ・ヘンドリックスがアレンジに関わった曲だという。
このCDのセッションにおけるジミはギターとバッキング・ヴォーカル担当だが、
いくつかの曲でアレンジャーとしても貢献したようである。
「No Such Animal」はジミが一人で書いた曲で、
「Station Break」はプロデューサーの一人のジェリー・サイモンとジミが共作した曲だ。
基本的にはR&Bだが、
ガレージ・ロックンロールもやっているしストレートだ。
後に創造する大宇宙な音像のサウンドは聴けないとはいえ、
しなやかなギターには既に薄っすらと妖気が漂い、
69~70年に組んだバンドのBAND OF GYPSIESのファンキーな味もチラリ。
こういうシンプルな曲で基本的にはバッキングに徹したギターをジミが弾くことは
The JIMI HENDRIX EXPERIENCE結成以降あまりないだけに、
そういう点でもフレッシュな編集盤である。
★カーティス・ナイト&ザ・スクワイアーズ フィーチャリング・ジミ・ヘンドリックス
『ユー・キャント・ユーズ・マイ・ネーム-RSVP/PPXセッションズ』
(ソニー・ミュージックエンタテインメント SICP 4439)CD
約50分14曲入りの初回限定デジパック仕様。
日本盤は、
オリジナル・ブックレットの英文ライナー部分を和訳して差し替えて再デザインした思しきレイアウトの
24ページのカラー・ブックレットと、
歌詞とその和訳と大鷹俊一執筆のライナーが載った28ページのブックレット封入。
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