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パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

HOODED MENACE『Darkness Drips Forth』

HOODED MENACE『Darkness Drips Forth』


フィンランドのドゥーム・メタル・バンドによる『Effigies Of Evil』以来の約3年ぶりの4作目。
ELECTRIC WIZARDの『Time To Die』も手掛けたクリス・フィールディングが
バンドと共に録音とミックスを行なっている。

9~12分の曲の4曲入りという構成。
BLACK SABBATHのファーストの1曲目「Black Sabbath」や
CATHEDRALのファーストをアップデートしたかのように、
最後の曲以外は徹底してスロー・テンポだが、
ドラマチックな展開をしないにもかかわらず曲の長さを感じさせない作りが見事だ。
ドラムにドライヴ感があり、
ベースはポイントを押さえてボトムを支えている。
2本のギターはハーモニーも織りなして現代の叙事詩を編み上げ、
エピック・ドゥーム風の黄昏のメロディが琴線をゆっくりと切り裂き開いていくのである。

デス・ヴォイスが英語で綴る歌詞は
日本仕様版に付いているジョージ・セキによる和訳が漢字多用なのも納得の重圧感たっぷりの内容で、
ドゥーム度120%。
中東や北アフリカをはじめとする現在の世界状況もイメージする。

全曲フェイドアウトで終わるのはどれも永遠に続きそうな曲だからにも聞こえる。
今の終末が永遠に続くことを暗示しているような一枚。


★フーデッド・メナス『ダークネス・ドリップス・フォース』(リラプス・ジャパン RLJP-1368)CD
味のある紙質の三面デジパック仕様の約43分4曲入り。
日本仕様版は歌詞の和訳付。


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プロフィール

行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)、
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)、
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)<以上リットーミュージック刊>、
『メタルとパンクの相関関係』(2020年~BURRN!の奥野高久編集部員との“共著”)<シンコーミュージック刊>
を発表。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、ギター・マガジン、ヘドバンなどで執筆中。

https://twitter.com/VISIONoDISORDER
https://www.facebook.com/namekawa.kazuhiko
                                

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