HIGH ON FIRE『Electric Messiah』(その2)
2018-09-30

10月5日(金)発売のHIGH ON FIREの新作『Electric Messiah』。
ライナーを書かせてもらったからいち早く現物CDを送っていただいた。
“完成品”で体感し、
ほんと震えた。
“生”の音像の仕上がりに息を呑む。
適度な広がりと奥行き十分のサウンドの塊が躍動しながら加速し、
混沌の中からギター・ソロをはじめとする旋律が浮かび上がる。
程良い分離で混ざりながら中低音がカオスのまましっかり前に出ていて、
クールなリフと回転力の高いリズムの動きもよくわかる。
和訳を参考にしながら、
聖書をevilに塗り替えるようなフレーズも散見する歌詞をあらためて見て、
古今東西の地獄絵図が浮かび上がる。
“念”めいた思いがはらみ、
とてつもない力が無限に湧き上がる。
意思が滲むラスト・ナンバーの「Drowning Dog」は感動的ですらある。
肉体と意識を揺さぶる音と歌がまぐわって生まれた、
60年代のロックからエクストリーム・メタルまでのロックの大河の如きダイナミズム。
だからロックの核心だ。
まさにタイトルどおりのアルバムである。
このバンドと同時代を生きられることにあらためて感謝したい。
★ハイ・オン・ファイア『エレクトリック・メサイア』(ビクターエンタテインメント VICP-65500)CD
歌詞も載った九つ折りポスター・ジャケット仕様の約57分9曲入り。
日本盤は歌詞の和訳も載った8ページのブックレットも封入だ。
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