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パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

HIGH ON FIRE『Electric Messiah』(その2)

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10月5日(金)発売のHIGH ON FIREの新作『Electric Messiah』
ライナーを書かせてもらったからいち早く現物CDを送っていただいた。


“完成品”で体感し、
ほんと震えた。

“生”の音像の仕上がりに息を呑む。
適度な広がりと奥行き十分のサウンドの塊が躍動しながら加速し、
混沌の中からギター・ソロをはじめとする旋律が浮かび上がる。
程良い分離で混ざりながら中低音がカオスのまましっかり前に出ていて、
クールなリフと回転力の高いリズムの動きもよくわかる。

和訳を参考にしながら、
聖書をevilに塗り替えるようなフレーズも散見する歌詞をあらためて見て、
古今東西の地獄絵図が浮かび上がる。
“念”めいた思いがはらみ、
とてつもない力が無限に湧き上がる。
意思が滲むラスト・ナンバーの「Drowning Dog」は感動的ですらある。

肉体と意識を揺さぶる音と歌がまぐわって生まれた、
60年代のロックからエクストリーム・メタルまでのロックの大河の如きダイナミズム。
だからロックの核心だ。

まさにタイトルどおりのアルバムである。
このバンドと同時代を生きられることにあらためて感謝したい。


★ハイ・オン・ファイア『エレクトリック・メサイア』(ビクターエンタテインメント VICP-65500)CD
歌詞も載った九つ折りポスター・ジャケット仕様の約57分9曲入り。
日本盤は歌詞の和訳も載った8ページのブックレットも封入だ。


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プロフィール

行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)、
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)、
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)<以上リットーミュージック刊>、
『メタルとパンクの相関関係』(2020年~BURRN!の奥野高久編集部員との“共著”)<シンコーミュージック刊>
を発表。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、ギター・マガジン、ヘドバンなどで執筆中。

https://twitter.com/VISIONoDISORDER
https://www.facebook.com/namekawa.kazuhiko
                                

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