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パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

映画『ジョーン・ジェット/バッド・レピュテーション』

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70年代後半に日本でも旋風を巻き起こしたRUNAWAYSを率い、
80年代以降はJoan Jett & the BLACKHEARTSを率いて活動を続ける、
女性ロッカーのパイオニアのジョーン・ジェットのドキュメンタリー映画。
ジョーンをはじめ関係者の証言と貴重な映像や写真で進め、
その時々の彼女を取り巻く状況を描きながら
子どもの頃から丁寧にわかりやすくポイントを押さえて綴られた傑作である。

映画全体の3分の1近くを割いたRUNAWAYS時代が見どころの一つなのは言うまでもない。
女性が楽器を手にして歌いロックすることに偏見が多かった時代に登場し、
革命的な活動を繰り広げた生々しい記録が収められている。
BEATLES級のファンの歓待ぶりに戸惑った日本での様子もバッチリだし、
16~17才の女性のみのバンドならではのメンバー間の軋轢や
プロデューサーでソングライターのキム・フォウリーとの確執も包み隠さずだ。

その後のジョーンの“闘い”が実はさらに見どころである。
プロデューサー/ソングライターのケニー・ラグナとの絶えることのないパートナーシップは、
人と人とのつながりの大切さをあらためて実感させられる。

レコード会社との摩擦、
GERMSのアルバム『(GI)』(1979年)のプロデュース秘話、
映画『愛と栄光への日々』(1987年)などでの女優活動、
BIKINI KILLをはじめとする 90年代のRiot Grrrlムーヴメントとの関わりとフェミニズム、
Thr GITSの女性ヴォーカルのミアが殺害された事件に伴うプロジェクトのEVIL STIG、
単細胞な左翼とは一線を画した母国に対する思い、
2015年のロックの殿堂入りなど、
ジョーンの半生と魅力がホントあますことなく伝えられている。

ジョーンとケニー・ラグナ以外と撮り下ろしと思しき主なインタヴュー出演者は以下のとおりだ。
シェリー・カーリー(元RUNAWAYS)
ビリー・ジョー・アームストロングGREEN DAY
デビー・ハリー(BLONDIE
クリス・シュタイン(BLONDIE)
マイケル・J・フォックス(映画『愛と栄光への日々』の共演俳優)
ドン・ボールズ(元GERMS)
イアン・マッケイ(元MINOR THERAT、FUGAZI
イギー・ポップ(STOOGES)
ピート・タウンゼンド(THE WHO)
キャスリーン・ハンナ(BIKINI KILL、LE TIGRE、JULIE RUIN)、
アリソン・モシャ―ト(The KILLS)
マイク・ネス(SOCIAL DISTORTION

時に弱さを覗かせつつ、
全編にジョーンの覚悟と自信がみなぎる。
必見。

★映画『ジョーン・ジェット/バッド・レピュテーション』
2018年|アメリカ映画|95分|BD|原題:BAD REPUTATION
© 2018 Bad Reputation LLC


9月11日(金)から東京と大阪で開催されるロック・ドキュメンタリー映画祭
“UNDERDOCS”の中で公開。
http://underdocs.jp/

イベントの上映作品は以下のとおりだ。
『ジョーン・ジェット/バッド・レピュテーション』
『デソレーション・センター』
『レディオ・バードマン/ディセント・イントゥ・メールストロム』
『ジョウブレイカー/ドント・ブレイク・ダウン』(以上4作品は日本初公開)
『D.O.A.』
『悪魔とダニエル・ジョンストン』
『AMERICAN HARDCORE』
『ミニットメン:ウィ・ジャム・エコノ』
『ジ・アリンズ/愛すべき最高の家族』
『めだまろん/ザ・レジデンツ・ムービー』
『フェスティバル・エクスプレス』
『地獄に堕ちた野郎ども』
『ザ・デクライン』
『FILMAGE:THE STORY OF DESCENDENTS/ALL』
『ザ・ストーン・ローゼズ:メイド・オブ・ストーン』
『END OF THE CENTURY』
『FUGAZI:INSTRUMENT』
『バッド・ブレインズ/バンド・イン・DC』
『ザ・メタルイヤーズ』
『ギミー・デンジャー』
『ザ・スリッツ:ヒアー・トゥ・ビー・ハード』
『L7:プリテンド・ウィ・アー・デッド』
 さらに“番外編”として以下のロック劇映画も上映される。
『ジャームス/狂気の秘密』
『スパイナル・タップ』
『ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!』


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プロフィール

行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)、
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)、
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)<以上リットーミュージック刊>、
『メタルとパンクの相関関係』(2020年~BURRN!の奥野高久編集部員との“共著”)<シンコーミュージック刊>
を発表。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、ギター・マガジン、ヘドバンなどで執筆中。

https://twitter.com/VISIONoDISORDER
https://www.facebook.com/namekawa.kazuhiko
                                

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