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パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

Billie Joe Armstrong『No Fun Mondays』

Billie Joe Armstrong『No Fun Mondays』


GREEN DAYのヴォーカル/ギターとして知られるビリー・ジョー・アームストロングが、
昨年11月にリリースしたファースト・ソロ・アルバム。
外出自粛が続く間は毎週月曜日にアップするよう昨年3月にYouTubeで始めた、
DIY自宅録音カヴァー・シリーズ企画“No Fun Mondays”で発表した曲の編集盤である。

ドラムも含めて全パートを一人で演奏した“バンド・サウンド”の曲が過半数を占めるが、
もちろんローファイな仕上がりではなく“本格派”だ。
問答無用に美味しい出来だから簡潔に解説するだけにしておく。


1「I Think We're Alone Now」
Tommy James and the Shondellsの1967年のシングルがオリジナルだが、
GREEN DAYの同期の“同志”SNUFFも30年ほど前にカヴァーしているのがポイント。

2「War Stories」
北アイルランドのパワー・ポップ・パンク・バンドSTAR JETSの曲。
GREEN DAYの元ネタ・バンドの一つと言える。

3「Manic Monday」
PRINCEが書いたBANGLESの曲のカヴァー。
GREEN DAYの昨年の最新作『Father Of All Motherfuckers』にはPRINCEからの影響も。

4「Corpus Christi」
ベイエリア/サンフランシスコ・パンク・ロックの大先輩AVENGERSのカヴァー。
ペネロープ・ヒューストン(vo)のソロ作にビリー・ジョーが参加もしたこともある。

5「That Thing You Do!」
1996年の映画『すべてをあなたに』に登場した“架空のバンド”WONDERSのカヴァー。
昨年4月にコロナ合併症で他界した
米国のFOUNTAINS OF WAYNEのアダム・シュレシンジャーが書いた曲である。

6「Amico」
イタリア生まれの歌手ドン・バッキーのカヴァー。
イタリア語をポップに歌いこなしている。

7「You Can't Put Your Arms Around A Memory」
もちろんジョニー・サンダースのカヴァー。
けっこう健闘している。

8「Kids In America」
米国チャートでも健闘した英国の女性シンガーのキム・ワイルドの1981年のカヴァー。
EARACHE RecordsファンならLAWNMOWER DETHのヴァージョンも馴染み深い。

9「Not That Way Anymore」
DEAD BOYSとLORDS OF THE NEW CHURCHの間にスティヴ・ベーターズが発表した曲。
ちょい通好みの渋いパワー・ポップ・チューンのセレクトだ。

10「That's Rock 'n' Roll」
一世を風靡した米国のシンガー・ソングライターのエリック・カルメンの1976年のヒット曲。

11「Gimme Some Truth」
ジョン・レノンが1971年に発表した曲のカヴァー。
『Imagine』に収録したのも納得のレノンらしい曲だ。

12「Whole Wide World」
英国のシンガーソングライターであるレックレス・エリックが1977年に発表した曲。
STIFF Recordsのリリース・アーティストとしても知られている。

13「Police On My Back」
エディ・グラントがギタリストだった英国のバンドEQUALSの1967年の曲。
混沌とした『Sandinista!』の中で“救いの曲”と言えるCLASHのカヴァーが有名だ。

14「A New England」
英国のプロテスト系シンガー・ソングライターであるビリー・ブラックの1983年の曲。
カースティ・マッコールのカヴァーが有名だ。


★Billie Joe Armstrong『No Fun Mondays』(REPRISE 093624888598)CD


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プロフィール

行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)、
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)、
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)<以上リットーミュージック刊>、
『メタルとパンクの相関関係』(2020年~BURRN!の奥野高久編集部員との“共著”)<シンコーミュージック刊>
を発表。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、ギター・マガジン、ヘドバンなどで執筆中。

https://twitter.com/VISIONoDISORDER
https://www.facebook.com/namekawa.kazuhiko
                                

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