Dave Gahan and Soulsavers『Imposter』
2021-11-23

英国のDEPECHE MODEのフロントマン、
デイヴ・ガーンのプロジェクトによる約6年ぶりの4作目。
カヴァーを12曲収めている。
選曲がかなり渋い。
●The Dark End of the Street(ジェイムズ・カー)
●Strange Religion(マーク・ラネガン<元スクリーミング・トゥリーズ>)
●Lilac Wine(ジェイムス・シェルトン)
●I Held My Baby Last Night(エルモア・ジェイムス)
●A Man Needs a Maid (ニール・ヤング)
●Metal Heart (キャット・パワー)
●Shut Me Down (ローランド・S.ハワード<元バースデイ・パーティ>)
●Where My Love Lies Asleep (ジーン・クラーク<元ザ・バーズ>)
●Smile(チャーリー・チャップリン)
●The Desperate Kingdom of Love (P.J. ハーヴェイ)
●Not Dark Yet(ボブ・ディラン)
●Always On My Mind (エルヴィス・プレスリー)
スタンダード・ナンバーと呼ばれるようなカヴァーの定番曲はほとんどないし、
1990~2000年代発表の曲が半数近くなのも高得点で、
ノスタルジーに浸ることなく進む意識が表れている。
埋もれている名曲を取り上げている感じだが、
歌詞も考慮したセレクションと曲の流れにしてあるようだ。
エレポップではなくベーシックな編成のロック・バンド演奏をバックにしたヴォーカル・アルバムだが、
90年代以降のニック・ケイヴ&バッド・シーズをもっと素直にしたようで、
全曲ゆったりしたバラードのアレンジである。
もちろんデイヴはポーズ付けないまっすぐなストロング・スタイルのヴォーカルで勝負。
シンプルな曲を優雅な歌唱でスケール大きくドラマチックに聴かせる。
ほとんど小細工無しのストレートな音の仕上がりだが、
「I Held My Baby Last Night」はセピア色の音の質感でブルース色アップ。
さりげなく入るコーラスも特筆したい。
凛とした佇まいに惹かれる一枚。
★デイヴ・ガーン&ソウルセイヴァーズ『インポスター』(ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル SICP6418)CD
メンバー写真とクレジットで構成した24ページのオリジナル・ブックレットに加え、
日本盤は歌詞/和訳などが載った20ページのブックレットも封入。
11月24日(水)発売。
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