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パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

VOIVOD『Morgoth Tales』

VOIVOD『Morgoth Tales』


カナダの異形のプログレッシヴ・ヘヴィ・メタル・バンド、
VOIVODによる結成40周年記念盤。
10作目『Voivod』(2003年)までの9曲を再録音し、
新曲等を加えたアルバムだ。
一種の企画盤だが、
もちろんたっぷり楽しめる。
90年代後半のメンバーだったエリック“E-フォース”フォレストと、
METALLICA脱退後に加入したジェイソン“ジェイソニック”ニューステッドの参加も話題だ。

ファーストと8作目の曲はないが、
極初期のデモの曲をやっているし、
過去の曲名が歌詞を彩るニュー・ソングのアルバム・タイトル曲もクールだ。
渋めの選曲ながら、
DISCHARGEとKING CRIMSONから同時に影響を受けたかのようなスラッシュ・メタルが中心で、
近未来アレンジも冴えわたる。

オリジナル・ヴァージョンよりタイトな音でくっきりした作りだから、
変態性が魅力のVOIVODの楽曲テクスチャーがよくわかる仕上がりだ。
やさしげな表情とワイルドな佇まいで突き放したトーンのヴォーカルも、
伝統的なヘヴィ・メタルとは一味違う。
ポスト・パンクにも近いクールなヴォーカルだ。

というわけで、
PUBLIC IMAGE LTD.(PiL)の「Home」のカヴァー(ボーナス・トラック)である。
アウェイ(ds)がPiLのTシャツを着ている写真を公開していることを知れば納得だが、
PiLの分岐点になった1986年の“メタル・アルバム”『Album』の曲をピックアップしたセンス、
さすがである。
『Album』が80年代後半以降のモダンなメタル感覚に影響を及ぼしていることも知らしめる、
実に見事な好ヴァージョンだ。

日本盤CDはさらに、
「ウルトラマンの歌」(オープニング)、「ウルトラマンの勝利」、「ウルトラマンの歌」(エンディング)も追加。
昨年12”EPで発表されたレコードに収めた曲の中から日本語ヴァージョンをピックアップしているが、
きちっとした日本語の歌唱がまたたまらない。
VOIVODとウルトラマンの世界観が近いからこそハマった好カヴァーである。


★ヴォイヴォド『モルゴス・テイルズ』(ソニー・ミュージックエンタテインメント SICP 6520)CD
24ページのオリジナル・ブックレットと、
メンバーの発言を織り込んだライナー+本編の歌詞の和訳が載った16ページの日本版ブックレット封入。


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プロフィール

行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)、
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)、
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)<以上リットーミュージック刊>、
『メタルとパンクの相関関係』(2020年~BURRN!の奥野高久編集部員との“共著”)<シンコーミュージック刊>
を発表。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、ギター・マガジン、ヘドバンなどで執筆中。

https://twitter.com/VISIONoDISORDER
https://www.facebook.com/namekawa.kazuhiko
                                

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