なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

Karen Peris『Violet』

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米国ペンシルヴァニア州のオルタナティヴ・ロック系トリオである、
INNOCENCE MISSIONのフロント・ウーマンのカレン・ペリスがリリースしたファースト・ソロ。

ピアノやオルガンなど鍵盤楽器の演奏を基本に、
INNOCENCE MISSIONで活動を共にしてレコーディング・エンジニアも務めた夫のドン・ペリスが
ギター(3曲)とドラム(1曲)で参加し、
彼女たちの娘二人が2曲にヴァイオリン、1曲にヴィオラを入れている。
というわけでアットホームな環境でのレコーディングなわけだが
それにもかかわらず静謐な緊張感に覆われ、
こぢんまりしてなくて質素かつ清楚なサウンドが無限に広がっていく。
歌詞の内容と同じく距離感や関係性の大切さが見えてくる音像だ。

5曲に入っているヴォーカルも息を吐くような発声でいながら実は力強い。
初期のジョニ・ミッチェルも頭をよぎるが、
彼女のアルバム『Night Ride Home』(91年)にカレンはパッキング・ヴォーカルで参加したこともある。
かわいらしとも言えるほどの歌声は25年以上バンドで歌ってきているとは思えない瑞々しさ。
わざとらしさを微塵も感じさせない。

セルフ・ライナーによれば
INNOCENCE MISSIONの新作制作中にカレンがピアノで作った曲の中から
他の形で発表した方が良さそうなものをまとめたという。
7曲はインスト・ナンバーでそのうち6曲は独演だが、
たしかにこれらの曲に声はいらない。
ピアノが歌っているからだ。
音の強弱とリズムが絶妙のピアノ演奏は生命力に富み、
目の前で演奏している姿が見えてくるほどの録音状態も手伝って
目が覚めるほどの響きに浄化される佳作である。


★カレン・ペリス『ヴァイオレット』(Pヴァイン PCD-18736)CD
日本盤は2曲追加の約28分12曲入りで、
簡潔なセルフ・ライナーと5曲の歌詞の和訳が載った味のある紙質のインナーシートも封入。
5月15日(水)発売。


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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