なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

PALMS『Palms』

DYMC-197.jpg


ISISのアーロン・ハリス(ds)とブライアント・クリフォード・メイヤー(g、kbd)とジェフ・キャシード(b)が、
DEFTONESでもフロントに立つチノ・モレノ(vo)と組んだ米国のバンドのデビュー・アルバム。

アンダーグラウンドから一段一段階段を上り一つ一つ音楽を積み上げてきたISISと、
アルバム・デビュー時からメジャー展開だったDEFTONESとは活動フィールドが違ってはいた。
でも汗臭いロックンロールの伝統とは一線を画すニューウェイヴの要素も内包する同士であり、
影響を受けた受けないは別にしてISISのサウンドにDEFTONESの流れを感じていたのは
ぼくだけではないだろう
アーロンから声を掛けられて手を組んだチノがISISのファンだったというのも納得だ。

まさに両者が溶け合ったサウンドではある。
だがミニマルなテクスチャーながらISISの大半の曲よりも多少展開が多い。
一曲の平均タイム約7分半だからインストのパートも多いが、
曲が長くても全曲歌ものと言えるほどヴォーカルのウエイトも高い。

ISISからギター2本が抜けてフロントマンが変わった編成ということで、
ISISの最終作『Wavering Radiant』からの自然な流れも感じる。
日本盤のボーナス・トラックになっている本編の曲のヴォーカル抜きのデモがたいへん興味深い。
このままだとほとんど末期ISISの様相なのだが、
この曲に限らずチノのまろやかなヴォーカルが入って優雅な色に変容していったことが想像できる。
ISISは決してハードコア・バンドではなかったが、
このアルバムのゆったりした耽美なサウンドの揺らぎに耳を傾けていると、
ISISのリーダーでヴォーカルだったアーロン・ターナーにはハードコアっ気が強かったと再認識もする。

アーロン・ハリスの録音とミックスも特筆したい。
自分の演奏パートのドラムの音の人間味あふれるアタック感もさることながら、
ギターをはじめとして響きの粒が見えてくるデリケイトな仕上がりが鮮やかで、
今後レコーディング分野での活動領域も広がっていきそうだ。


★パームズ『パームズ』(デイメア・レコーディングス DYMC-197)CD
三面デジパック仕様。
日本盤は前述の1曲を追加した約54分7曲入りで歌詞の和訳付だ。


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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