なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

EXHUMED『Necrocracy』

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カリフォルニアの“ゴア系デス・メタル・バンド”が2年ぶりにリリースした5作目のオリジナル・アルバム。

唯一のオリジナル・メンバーのマット・ハーヴェイ(vo、g)以外の3人のメンバーが替わっているが、
レコーディング・スタッフがほぼ同じ前作『All Guts, No Glory』からの流れを推し進め、
音の輪郭と曲のメリハリが十分の簡潔な仕上がりである。
デス・ヴォイスの掛け合いとブラスト・ビートは健在ながら、
キャッチーなギター・ソロやギター・ハーモニーも増幅し、
CARCASSのサードと4作目の間をブルータルに駆け抜けるようなサウンドだ。
カリフォルニア産ならではとも言える抜けのいい響きが根っこにありつつ、
馬鹿馬鹿しくハジけて砕けた粘液の音からますますタイトに深刻なサウンドへと“進化”を遂げている。

歌詞も血まみれのアメリカン・ホラー映画のような“ゴア・テイスト”をキープしつつ、
リアリスティックな色合いを強めている。
今回長文のセルフ・ライナーが寄せられているが、
やはり馬鹿話ではなくシリアスな内容だ。
執筆者であるリーダーのマットの政治的スタンスがよくわかる文面で、
いわゆる左寄りとはいえ“付和雷同なリベラル”でもなく、
USAで暮らす人間の現実的なアティテュードもうかがえて興味深い。

ボーナス・トラックのラストのインスト・チューンが終末感を煽るトーンで素晴らしく、
そこにさらなる研ぎ澄まされた可能性を感じる一枚。


★エグジュームド『ネクロクラシー』(リラプス・ジャパン YSCY-1263)CD
日本盤は3曲追加の約50分12曲入りで、
16ページのブックレットに載った本編の歌詞と英文ライナーの和訳付。
ライナーの方の和訳で“Democratic”と“Democrats”が“自民党”と訳されているが、
米国の二大政党の一つである“民主党”のことと思われる。
初期の曲ほどではないにしろ通常の会話などで使われない単語が頻発するのは変わらないから、
デス・メタリックな色合いを活かしたジョージ・セキによる歌詞の和訳はありがたい。


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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