なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

FLAG OF DEMOCRACY『23』

FLAG OF DEMOCRACY『23』


80年代前半に米国東部ペンシルヴァニアで結成されたハードコア・パンク・トリオが
88年にリリースしたセカンド・アルバムのリイシュー盤。

「Geisha」から始まるオリジナルLPの17曲に
音質まずまずの11曲のライヴとCBGB'Sでの録音の2曲が加えられた約80分38曲入りである。
その後者はトミー・ヴィクター(PRONGのフロントマンの人だろうか)による録音。
マスタリングのところには
ジェイムズ・プロトキン(OLDやKHANATEでの活動で知られる人だろうか)の名前がクレジットされている。

ニューヨーク・ハードコア最盛期で、
米国西海岸では現代のメロディック・パンクの芽が噴き出し始め、
英国ではグラインド・コアに代表されるようにハードコアがエクストリームな方向に向かっていた頃。
そんな時代にもかかわらず、
いやそんな時代だったからこそトンチンカンな方向にハジけたサウンドがまぶしい。
パンク/ハードコア史の名前が刻まれなかろうが、
愉快なやつらは愉快なんである。

94年にはリッチ・ホーク(現BRUTAL TRUTHTOTAL FUCKING DESTRUCTION
レーベルのDEAF AMERICAN Recordingsから、
彼がドラムを叩いていたNINEFINGERとのスプリット7”EPもリリースしているバンドだ。
キテレツなファニー感覚でリッチ・ホークに通じ、
あなどれないバンドである。

初期はハチャメチャなハードコア・パンクだったが、
RAMONESやDAMNEDのロックンロール・テイストを増量しつつ、
中期HUSKER DUの流れも感じさせる。
同時代だったら英国のSTUPIDSが近いかもしれない。
こういう微妙にイカれたポップ感のジューシーなサウンドは出そうと思っても出せない
タイプは違うがLIFE SENTENCEやCHRIST ON A CRUTCHあたりにも通じる、
石頭にはできない微妙なリズム・センスにもヤられる。

数ヶ月前にリイシューされたファーストの『Shatter Your Day』の方が変態度は高いが、
ハードコア・パンク第二世代ならではの練り上げた疾走感でポップにハジけた本作も捨てがたい。
これまた埋もれさせたくない一枚。


★FLAG OF DEMOCRACY『23』(SRA SRA016)CD
再発LPのデザインの二つ折り紙ジャケット仕様で内側に手書き書体の歌詞が載っている。


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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