なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

WOLVSERPENT『Perigea Antahkarana‎』

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米国北西部のアイダホ州を拠点に2009年から活動している“暗黒デュオ”のセカンド。
ドゥーム・メタルと・ブラック・メタルのスロー・パートがオーガニックにまぐわった希望の響きの佳作である。

約42分3曲入りと約40分2曲入りというCDの2枚組で曲が長く、
ギター、キーボード、ドラム、パーカッション、ヴァイオリン、ヴィオラが織り成すインスト主体だ。
ドゥーム・メタルのヘヴィ・リフにブラック・メタリックなギターが絡んでクラウト・ロック風に反復もし、
アンビエント・ミュージックやチェンバー・ロックも溶かし込まれていく。
ゴリゴリのリズムで押すリフとノイジーにもなる研ぎ澄まされたドローンのブレンドも絶妙で、
音圧十分ながらサイケデリックなニュアンスも滲む中で加速し、
うなり声が彷徨う。

YESの「Close To The Edge」が深刻になったかの如き静かなオープニングとエンディングをはじめ、
水音をはじめとする自然界の音も聞こえてくる。
プロデュースしたMell Dettmerはマスタリング・エンジニアとしての仕事で知られる人だが、
EARTHの『Hibernaculum』『The Bees Made Honey In The Lion's Skull』のエンジニアを務め、
Sunn O)))の『Monoliths & Dimensions』やSunn O))) + Borisの『ALTAR』も手掛けている。
ダークながら微妙にアーシーでナチュラルに仕上げられ、
光が差し込む音までが聞こえてくるほどデリケイトな響きが鳴る音空間の奥行きも広がりも素晴らしい。

ヴァイオリンやヴィオラを演奏するメンバーが打楽器を担当し、
そういう弦楽器とドラムが一緒に鳴ることがほとんどない作りだから、
ステージを想定したアレンジにしたと思われる。
ツアーもやっているバンドから生演奏のライヴ感のダイナミズムも万全のアルバムだ。


★ウルフサーペント『ペリガエア・アンターカラナ』(リラプス・ジャパン YSCY1269)2CD
三面デジパック仕様。
日本盤仕様版はパッケージ裏も覆う“帯”付きで、
2枚組ながらリラプス・ジャパンの1枚ものCDと同価格に値段が抑えられている。


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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