なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

RED FANG『Whales And Leeches』

RED FANG


米国北西部オレゴン州ポートランド拠点のヘヴィ・ロックンロール・バンドが、
『Murder The Mountains』以来約2年ぶりにリリースしたサード。

オルガンとシンセサイザーの演奏でも参加しながらバンドと共にプロデュースしたのは、
前作に引き続きDECEMBERISTSのクリス・ファンク。
地元が同じとはいえ最新作で全米チャートNo.1をゲットしたバンドのメンバーが手掛けているのは
ある意味意外にも見えるが、
そういうつながりは非常にエキサイティングだ。
自信があるバンドやミュージシャンや表現者はシーンのどこにも所属しない個としての付き合いをするし、
息苦しい場所から解放される開放的な音楽はそうやって生まれる。

突破口になるデカいロックだ。
HIGH ON FIREとMELVINSがFU MANCHUと初期MONSTER MAGNETにファック!されたかのような、
シンプルな曲である。
といってもサウンドのテクスチャーは意外と複雑だからエキサイティングなのだ。
エイト・ビートの加速度が止まらず手も足も休めることがない乾いたビートで、
しかも微妙な“休符”のタイミングも最高のドラマーが張り切っているのがビンビンビン!と伝わってきて、
前作よりもスピード感が格別。
ラフなのに獰猛でも野蛮でもなくリラックスしている。
疾走し続けて後半はスロー・チューンも織り交ぜていながらもアクビが出るなんてことはない。

多重ヴォーカルの歌いっぷりもイイ。
怪しさ漂う歌声もいい味を出しており、
YOBのMike Scheidtもゲストで1曲歌っている。
そんでもってオフビートの映像作家として有名でストーナー好きとしても知られるジム・ジャームッシュ
オンビートで作った映画みたいな世界観が繰り広げられるのだ。

バンドの音楽とは直接関係ないが、
アーロン・ビーム(b、vo、g)の奥さんは元UNWOUND~Corin Tucker BANDのドラマーのサラ・ランドだから、
その筋の方々も是非。
PERL JAMみたいにデオドラントが効いたオルタナ寄りの音ではなく汗臭いが、
音がマッチョでもないかせオルタナティヴ・ロック好きの方もイケるはずだ。

ストーナー・ロックンロール万歳!な痛快盤。


★レッド・ファング『ホエールズ・アンド・リーチズ』(リラプス・ジャパン YSCY-1272)CD
3面デジパック仕様で、
日本仕様版のみに歌詞とその和訳が付いている。
約42分11曲入り。


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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