なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

Steve Ignorant『Feeding Of The 5000』

Steve Ignorant『Feeding Of The 5000』


UKパンク・バンドのCRASSの大半の曲でリード・ヴォーカルを務めていたスティーヴ・イグラントが
2007年の11月に行なったライヴ。
無関係かもしれないが、
映画『クラス:ゼア・イズ・ノー・オーソリティ・バット・ユアセルフ』の公開のタイミングでのライヴでもある。
カタログ・ナンバーから察するにリリース・レーベルとしてはDVDがメインの仕様のようだが、
同内容のCDとの2枚組で共に約61分。
映像の編集や画質、音質も良好だ。


スティーヴは80年代後半のCONFLICT在籍時代にもCRASSの曲をライヴで多少歌っていて、
98年にSTRATFORD MERCENARIESのフロントマンとして日本ツアーを行なった時のセットリストは
過半数がCRASSの曲だった。
このステージはタイトルどおりに、
78年秋録音のCRASSのデビュー盤『Feeding Of The 5000』の“再現”ライヴが基本。
スポークン・ワードのその1曲目の「Asylum」は省いているが、
アルバム『Feeding Of The 5000』の2曲目の「Do They Owe Us A Living?」から
LPだとB面の最後一つ前の曲「So What?」までオリジナル・アルバムどおりの曲順だ。
続いてシングル等で発表した81年までのCRASSのオリジナル・アルバム未収録曲と
スティーヴがCONFLICT脱退後の90年代前半にやっていたSCHWARTZENEGGARの1曲も含む
計6曲をやり、
「Do They Owe Us A Living?」で締めという構成だ。


バック・バンドのミュージシャンは、
元ENGLISH DOGS~JANUS STARK(EARACHE Recordsが出していたバンド)他のグラハム・バットと
元BUSINESSのスティーヴ・ホウェールがギター、
元BRAIN POLICEのボブ・バトラーがベース、
元DOCTOR & The MEDICSのヴォム・リッチーがドラム。
なかなか渋いブリティッシュなメンバーだ。
シングル等の曲をやるコーナーでは適宜サックスやトランペットも入り、
原曲で女性メンバーが歌ったバートはサンディ・ナインがヴォーカル取っている。
彼女のヴォーカルがけっこう豪快だから「Shaved Women」は多少ニュアンスが変わっているが、
続く「Big A Little A」では10歳前後ぐらいの一人の少女がオープニングのアカペラを披露してイイ流れだ。

やや大きめの会場で、
ラスト・ナンバーの前以外はMCをカットしたノンストップの構成。
ほぼ原曲のアレンジなのだが、
政治性云々以前にまずイイ曲を書いているバンドだったと再認識する。
もちろんCRASSの緊張感はないか、
こういうセットリストには抗えないし、
ヴォーカルが元気なのが一番。
ドミューンで観たペニー・リンボーとイヴ・リバティーンによる2013年の日本公演のライヴが
いわゆるリコメン系の中途半端なやつみたいな頭デッカチのパフォーマンスに見えたのに対し、
潔くていい。
昔の曲も大切にするところにもスティーヴの“ロックンロール気質”が表われている。


なおDVDの特典映像として、
スティーヴの2008年のラジオ・インタヴューが16分、
ジェフリー・ルイスのインタヴュー4分、
ライフボードに取り組むスティーヴの姿が12分ほど入っている。


★Steve Ignorant『Feeding Of The 5000』(GONZO DIM-GZ002DVD)DVD+CD
いわゆるCDのブラケース仕様。


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コメント

輸入盤DVD

去年こちらのなめブログよりCRASSの映画と本があるのを知り、勉強をしてこのお方の好感度がアップし支持(思想、意見、態度に賛成する)しています(*^^*)
即注文しました!

Youtubeで検索するとlast supper 2011なる動画もありますね。

余分三兄弟+さん、書き込みありがとうございます。
きっかけになることができて光栄です。映画や本でわかるように、CRASSがインテリからの支持に留まらずプリミティヴなパンク・ロックたらしめていたのは、この人の存在あってのことです。last supper 2011に関しては後日upします。この時のと共に、コピーしやすいDVD-Rで元々発表されたもののようですから、映像は広まっているようですね。

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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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