なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

Siouxsie and the BANSHEES『Peepshow』

Siouxsie and the BANSHEES『Peepshow』


88年9月リリースの9作目のオリジナル・アルバム。

ギタリストは後にシネイド・オコナーの曲で弾くジョン・クレインに変わったが、
“前作”『Through The Looking Glass』にもゲスト参加していたマーティン・マッカリックも
チェロ、キーボード、アコーディオンなどを演奏するメンバーとして加入し、
初の5人編成になった。
ということが影響したのかヴァラエティに富み、
ヒップホップやカントリー調の曲から
たおやかに歌い上げる曲まで彩り豊かながら、
生々しい

Siouxsie and the BANSHEES史上最も多い半数の作詞を手がけたスティーヴ・セヴリン(b)の
ネガティヴ・フィーリングが濃いアルバムでもある。
シンガーのスージー・スーに注目が集まるのはフロントウーマンだから当然としても、
バンドの“色”を変えて長らくプライヴェイトでも彼女のパートナーだっただけに
二代目ドラマーのバッジーの方にスティーヴよりも焦点が当たりがちなバンドである。
でもスージーと共に“終生”Siouxsie and the BANSHEESのメンバーだった
スティーヴのベース・ラインと作詞はもっと評価されてしかるべきだ。
スージーが顔でスティーヴはSiouxsie and the BANSHEESの肝だったのだから。
曲名からイメージできる内容でスージーとスティーヴが共作した歌詞も泣ける「The Last Beat Of My Heart」は、
二人の“ビートのハーモニー”が伝わってくる佳曲である。

精神的に潔癖ゆえの周囲への違和感と人間そのものに対する思いを綴った歌詞も含めて、
深化と進化を繰り返してきて突き抜けようとはしてきた初期からの流れを思うと
胸に迫る。
見過ごされがちな後期の傑作と断言する。

ボーナス・トラックは3曲。
アルバム未収録のシングルB面曲とアルバム本編の別ミックスとライヴ・テイクで、
いずれも当時12”シングルなどで発表された音源である。


★Siouxsie and the BANSHEES『Peepshow』(POLYDOR 4701430)CD
四つ折りインナーシート封入だ。デジパック仕様の約62分13曲入り。


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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