なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

Chelsea Wolfe『Abyss』

CHELSEA WOLFE『Abyss』


2000年代後半からカリフォルニア拠点に活動している女性シンガーソングライターの約2年ぶりの新作。
多作だからどれをアルバムと言えばいいかわからなくもなるが、
これは5作目に数えられそうな作品である。

曲によって多少参加ミュージシャンは異なるが、
ほぼバンド編成でのレコーディング。
ST. VINCENTやMODEST MOUSE、SIGUR ROSとも仕事をした、
ジョン・コングルトンがプロデュースと録音を行なっている。

こういうニュアンスのサウンドはたくさん聴いてきたから色々なことを考える。

ゴスっぽいようでゴスとは違う点も含めて、
以前からSiouxsie and the BANSHEESを思い出させる人ではある。
でもパンク・ロックが入ってないのはともかく、
しょいこんだ重さがやっぱり根本的に違うし、
いい意味でドライに迫っているアルバムだ。
大半の曲でドラムが使われているしヴィオラの音も効果的な一方で、
プログラミングの音もいいアクセントになっている。

しっとりと歌われるヴォーカルのトーンや重いビートが効いている点をはじめとして全体的には、
PORTISHEADのアルバム『Third』をドゥーミーにアメリカン・アップデートしたかのようでもある。
でもあそこまで緻密に神経質ではなく、
おおらか。
いわば、
昔からブルースを英国のバンドがやった時と同じような“軽さ”が心地いい。
ダークな色合いながらラヴ・ソングと解釈できる歌詞も含めて重すぎず、
個人的には微笑ましい一枚。
ブレイクの予感も。


★チェルシー・ホテル『アビス』(デイメア・レコーディングス DYMC-252)CD
日本盤は本編の曲のデモを1曲加えた約60分12曲入り。
16ページのブックレット封入のデジパック仕様。


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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