なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

映画『サイボーグ009VSデビルマン』

009 main  

 

森章太郎の『サイボーグ009』と永井豪の『デビルマン』とのコラボレーション映画。

一種の“3部構成”で計90分ぐらいのストーリーが繰り広げられる。

 

それぞれリメイクされて何度も映画等になっているが、

どちらも物心がつくかつかないかの頃にテレビ・アニメで観ていたから僕も感慨深い組み合わせである。

 

009 4

 

『サイボーグ009』の最初のテレビ・アニメ・ヴァージョンは調べたら1968年とのこと。

僕は当時5歳だったから物語の深さまではまったく理解してなく、

ただユニークな9人のサイボーグが何かと戦うというぐらいしか頭に残ってなかったが、

食い入るように見ていてモノクロというのも相まって渋くカッコいいアニメという印象だった。

『デビルマン』のテレビ・アニメ・ヴァージョンは調べたら1972年とのことで、

こちらはコミカルなところまでけっこう覚えているが、

やっぱり当時はただカッコいいという印象だった気がする。

 

実は音楽どっぷりになる二十歳ぐらいまで僕はかなりの漫画ファンでよく単行本も買っていた。

森章太郎(当時は“石森章太郎”と名乗っていた)はその頃ちょっと取っつきにくく、

あまり買ってなく売ったりもしたから残っているのは『リョウの道』と『0091』ぐらいだ。

一方ある意味EXPLOITEDの曲「Sex & Violenceというタイトルの世界観の
永井豪にはどんどん入れ込んでいって、

単行本も集めて様々な点で僕はかなり影響を受けている。

 

009 3

 

今回のコラボレーションに対して永井豪は、

もともと森章太郎のアシスタントをしていたぐらいから興奮が止まらないと同時に、

色々な面で「キャラが水と油なのでは?」と思って「当初危惧していた」らしいが、

「出来上がりを見てビックリ!」したという。

僕も同じだ。

いい意味で裏切られたのである。

 

両者で共通するところもある。

そもそも009たちもデビルマンも“裏切り者同士”。

だから“裏切り者同志”になりえるのだ。

なんにせよ、

既成の陳腐な集団を“裏切ること”からアグレッシヴな新しいものが生まれ得ることもほのめかす。

 

009 6

 

009たちやデビルマンが各々の“敵”と別々に戦うシーンもあるが、

もちろん随所で“交わる”。

様々な側面で“陰と陽”が楽しめる。

009たちのキャラと人種と年齢の設定でバラバラな“個”の大切さの先見の明を再認識したし、

デビルマンの不動明と牧村美樹との愉快な交流もキープされて微笑ましくなつかしい。

それぞれのユーモラスなスパイスもところどころで効いているが、

物語はシリアスである。

 

古くて新しいテーマも示す。

サイボーグであってもデビルであっても、

いや“異形”からこそ“ノーマルな人間”より人間らしいのはなぜか?

 

正義ってなんだ?

絶対悪なんてあるのか?

悪魔は悪者なのか?

そんなこともあらためて考えてみた。

 

『サイボーグ009VSデビルマン』1

 

アニメも色々な手法で見せる現代、

もちろん本作にも新しい技術が駆使されているが、

“オールドスクール”な映像のスピード感と立体感も格別である。

一種のアクション映画でもあるからやっぱりスクリーンで映える。

インテリジェンスとワイルドな本能が融合して血湧き肉躍る。

 

さりげないラスト・シーンもいい。

 

 

★映画『サイボーグ009VSデビルマン』

20151017日(土)から新宿バルト9ほか2週間限定イベント上映。

C2015「サイボーグ009VSデビルマン」製作委員会

http://www.009vsdevilman.com/

 

 


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コメント

そうでした!永井豪はSex & violenceでしたね。ハレンチ学園という作品もあったし。

Re: タイトルなし

余分三兄弟+さん、書き込みありがとうございます。
永井豪とEXPLOITEDとの接点は大きいです・・・『Troops Of Tomorrow』のジャケットも永井豪のバイオレンスな漫画の世界観そのままですし。善悪の彼岸なのですね。ハレンチ学園は今読み返すとアナーキーすぎて笑えると同時にすべての真理を突いています。

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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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