なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

DEATH ROW『Alive In Death』

Death_Row-Alive_In_Death_2009.jpg


米国ヴァージニアのPENTAGRAMを70年代初頭から率いていたボビー・リーブリングが、
その休止時期の80年代前半にシンガーとして参加したバンドのレア・テイク集。
81~83年のライヴとデモで構成された20曲入りである。

DEATH ROWのメンバー4人そのままで85年に、
ドゥーム・メタル・バンドPENATAGRAMとしてアルバム・デビュー(再発盤はPEACEVILLEから)するが、
この当時の曲も引き続き使ってレコーディングもしただけにまさに前身バンドだ。
活動していた頃はレコードをリリースしてなかっただけにありがたいブツである。
10年ほど前に出たLP『Death Is Alive : 1981-1985』との音源のダブりはほとんどない。

むろん真正のドゥームだし純正のメタルだが、
プリミティヴなパンクのやさぐれ感が音に渦巻いている。
直接的な影響を受けてなかったとしても、
ちょうどハードコア・ムーヴメント真っ盛りの時代、
そのムーヴメントの勃発地ワシントンDCも近い。
生硬なロックのエナジーが共振していたと思われるし、
後のメタル・クラストに通じるつぶれた味わいもたっぷりだ。

不吉な声と不穏な音。
緩急入り混じった曲もいびつなサウンドも研究して作っただけの“物”とは違う生々しさに痺れる。
頭じゃなく肉体から搾り出された邪悪なグルーヴが、
メタル云々以前にロックとしてひたすらカッコいい。

ディスク1は82年のライヴが中心。
ディスク2は基本的にヴォーカルが聞こえてこないジャム・セッション主体ながら、
BLACK SABBATHの「War Pigs」「NIB」「Into The Void」のカヴァーも聴ける。
みな音質は、
当然いわゆるコンプかけた最近のヘヴィ系(メタルコアなど)のCDとは対極の音の仕上がりだが、
匂ってきそうなのがたまらない。
それが大切。


●DEATH ROW『Alive In Death』(BLACK WIDOW BWRCD 116-2)2CD
メンバーのライナー付。


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コメント

行川さん!!

はじめまして。行川さんのブログをいつも楽しみに拝見していますが、メタル・アーティストを語るときに、メタルバンドとしての魅力にはほとんど触れずに、感触的に僅かに感じられるパンク/ハードコア的な部分にだけ焦点を当てて賞賛される内容にいつも疑問を感じます。本質的にメタルアーティストなのであれば、メタルバンドとしての魅力についても追求しない限り、各アーティストが伝えようとしている本質から遠ざかっていくばかりではないでしょうか。メタルアーティストであるにもかかわらず、メタルの側面についてほとんど触れないということは、事実をネジ曲げて伝えているようにも受け取れてしまい、その部分だけは少し残念です。ですが、行川さんの感性にはいつも刺激をいただいていますし、ブログや雑誌などもかかさず拝見しております。これからも楽しみにしています。頑張ってください!!

666さん、ていねいで率直なコメントありがとうございます。
ここではパンク/ハードコアをよく聴く人を想定して書くことが多いです。
DOLL誌の延長みたいな場という気持ちもあると思います(それでもあえて種々雑多でやっています)。
やっぱりパンク/ハードコアが大好きなのですね。
あと、特定のジャンルの中だけで語りたくないという意識は常にもっています。
ハードコア・パンク・バンドもハードコア・バンドとしてではなく、なるべくジャンルから独立した“個”として捉えるようにしているのは意識的です。
ただ666さんの言わんとすることもわかります。
実際、いわゆるメタル・バンドを語るときも、日本のアコースティック・ギター弾き語りの人を語るときも、
意識してパンク/ハードコアとリンクさせて書くことが多いですから。
パンク/ハードコアを好きな人にこういう音楽も聴いてもらいたい、という気持ちで書くことも多いです。
それは事実です。
でも幅広い人がブログに来てくれていることも痛感していて、読者層をあまり想定しないで書いていく方向になるかもしれません。
とても参考になるコメント、感謝します。
意見を耳に入れつつ試行錯誤しながらやっていきますので、
今後ともよろしくお願いします。

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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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