なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

トリオねじ×坂田明『トリオねじ×坂田明』

トリオねじ×坂田明


2011年に『ねじの国』でCDデビューし、
2013年には林栄一とのCD『トリオねじ×林栄一』を出したバンドのトリオねじと
坂田明のコラボレーションCD。

トリオねじのメンバーは
加藤崇之(g、ジャケット画)、
かわいしのぶ(b/SUPER JUNKY MONKEY、LOVEJOY)、
藤掛正隆(ds/元ZENI GEVA~#9、現・渋さ知らズ他/本作のリリース元の主宰者)で、
坂田明(アルト・サックス、クラリネット、ヴォイス)が交わったパフォーマンスを6曲収めている。


インプロヴィゼイションにも聞こえるが、
一曲は“song by Sakata Akira”とクレジットされ、
かわいが曲名を付けた他の“other songs”は“by Trio Neji & Sakata Akira”とクレジットされている。
フリー・ジャズともパンク・ジャズともファンク・ジャズとも言いかねるし、
オーネット・コールマンも思い浮かぶが、
ジェイムズ・ブラッド・ウルマーやThe POP GROUPがまったりしたかの如く、
滑らかに躍動している。

ロック畑の人間がジャズをやっているようなリズム隊も、
シャープな音に加えてサンプラーみたいな硬質音も弾き出すギターも、
伸びやかなサックスも、
それほど破壊ではない。
その代わりに頓智も侘び寂びも忍び込んでいる。

特に坂田がいい味を出している。
“song by Sakata Akira”とクレジットされた曲で
「別れの一本杉」みたいな歌詞から始まる3曲目の「一本杉のサウダージ」と、
4曲目の「見えない羽音」は、
坂田がけっこう長時間にわたって渋い喉を震わせるフリーキーな浪曲風の“歌”も聴きどころだ。
浪花節と塩っ気が効いている。

“トリオねじ+坂田明”ではなく“トリオねじ×坂田明”の関係、
すなわち足し算ではなく掛け算、
単に坂田が加わった演奏ではなくケミストリーで音が無限大に広がっている。
7分弱から18分弱までの6曲で構成されて各々長めながら、
藤掛による輪郭のはっきりした録音とコンパクトに凝縮した編集もグッド・ジョブである。


★トリオねじ×坂田明『トリオねじ×坂田明』(FULLDESIGN FDR-1031)CD
薄手のプラケース仕様の約73分6曲入り


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Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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