なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

KING GOBLIN『Cryptozoology』

king goblin


98年から東京拠点に活動しているヘヴィ・ロック・トリオが、
『Goblin King』(2007年)以来リリースしたセカンド・アルバム。

現メンバーは、
荒木直人(ds、vo)[1998年~]、
江原秀年(b、vo)[2000年~]、
マーシー(g、コーラス)[元INSIDE CHARMER、2013年~]
である。

闘病のため2013年に脱退してその翌年1月に他界した前任ギタリストのケリー・チュルコと
長谷川洋(元C.C.C.C.、現ATRO)によるインスト・ナンバーがオープニング。
1966年にテレビ放映された特撮ドラマ『ウルトラQ』をモチーフにしているとのことで、
「Garadama」というタイトルの曲もやっている。
The 原爆オナニーズもカヴァーしたMOUNTAINの「Mississippi Queen」の“リメイク”と言える
ドゥームな「Birmingham Queen」も収録。
BLACK SABBATHJUDAS PRIESTNAPALM DEATHをはじめとする鋼鉄神バンドを産み、
ELECTRIC LIGHT ORCHESTRAなどの奇才を産んだ
英国バーミンガムの匂いが香ってくる曲だ。

CARCASSを思い出す嫌悪感のヴォーカルで吐かれる歌詞はラスト・ナンバー以外すべて英語だが、
メロディはけっこうオリエンタルでかなりユニークなサウンドだ。
ジャズを忍ばせながらドゥーム/ストーナー/スペース・ロックのアプローチを見せ、
80年代の日本のDOOMのようなプログレ風味も感じる。
ヴォーカル・ハーモニーも聴きどころで、
11分強のラスト・ナンバーではジャム・バンドみたいな土臭いパフォーマンスも聴かせる。

適度にルーズな原始的ビートがアルバムの鼓動であり、
15年以上不変ということでリズム隊が核。
サイケデリック・ハード・ロックなギターもいい味を出している。
とにかく怪しく、妖しいのだ。

録音からミックス、マスタリングまで行なった荒木のエンジニアリングも特筆すべきで、
音の広がりや奥行きも十分の仕上がりだからこそビッグな世界が創造されている。
ドラマーがまとめ役になったアルバムならではの“俯瞰感”に持って行かれるのであった。

オススメ。


★KING GOBLIN『Cryptozoology』(梵天 BTC-007)CD
約42分7曲入り。
7”サイズのジャケットで
インナーの厚手の歌詞カード(ラスト・ナンバー以外は和訳のみ掲載)にCDがハメ込まれており、
緻密なアートワークはC.S.S.O.の関根澄人が手掛けている。


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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