なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

チョビ渋『チョビ渋』

チョビ渋


最近だとthe Space BaaでCDを出すなど実に多彩な活動を展開し続けている、
渋さ知らズのダンドリストの不破大輔がプロデュースした“バンド”の約45分8曲入り。

もともとチョビ渋は不破が2010~2013年に札幌で行なっていたワークショップの名称で、
それを受講した札幌の中学生~高校生で構成されたバンドの名もチョビ渋になった。
このCDは、
約4年間の成果を発表する場として設けられた2013年3月の札幌芸術の森アリーナでのライヴを収めたものである。


アルト・サックス5人、テナー・サックス2人、トランペット5人、トロンボーン4人、ドラム2人、
インスト主体ながらコーラス的なヴォーカル4人、
さらにピアノ、ギター、ベース、パーカッション、鍵盤ハーモニカ、“ダンドリ”の
総勢28人がステージに立ったプレイ。

担当している人数が多いだけに金管楽器が目立つが、
全パートがしっかり聞こえてくるレコーディングの仕上がりで、
まずダイナミズムにびっくりする。
もしかしたらジャズなのかもしれないが、
やっぱり渋さ知らズに通じる和風ハイブリッド・サウンドで、
ビッグ・バンドのジャズとKING CRIMSON系のプログレが交わったみたいでもある。
とはいえティーンエイジャーならではと言えるヤンチャ風味が楽しく、
スカやレゲエやアニメソングのコクも溶かし込まれているみたいだし、
アイリッシュ民謡がかったパンクやラスティック・ストンプのように弾けてもいる。

全8曲を8人のメンバー一人一人が作曲しているのも特筆すべきで、
演奏もさることながら構成が行き届いた楽曲もすべて本格派でスケールがでかいのだ。
もちろんヘタウマに甘えずビシッとした演奏ではあるが、
スタンダード・ナンバーやテクニックに頼らず、
“受講”した方々といっても特定のジャンルをオベンキョーして何かを狙って作った“養殖”ではなく“天然”だからこそ、
ほっこりタイトな音がすべて溶け合って生き生きと伸び伸びと鳴っている。
不破がライナーで書いている
“チョビ渋ワークショップの隠れテーマは自立と自律であった”
という言葉も納得の音なのだ。

音楽をやることの歓びにあふれ、
開放感いっぱいの音の中に気持ちよく飲み込まれていく一枚。


★チョビ渋『チョビ渋』(地底 B-68F)CD
ジャケットにも要注目!
矢田渓祐(アルト・サックス)が描いたジャケットの↑の画像は四隅が白の正方形でアップされているが、
実際のジャケットは風呂敷上に織り込まれて六角形の特殊紙ジャケット仕様。
サービス価格で税抜1000円とのことだ。


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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