なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

RUSSIAN CIRCLES『Guidance』

RUSSIAN CIRCLES『Guidance』


米国シカゴ出身の“ポスト・ロック系インスト・ヘヴィ・ロック・バンド”が、
『Memorial』以来約3年ぶりにリリースした6作目。

個人的には期待をはるかに超えた一昨年の来日公演の興奮が蘇るダイナミズムで、
これまでのアルバムの中でも圧倒的に生々しくて突き抜けている。
現在進行形のメタル/ハードコアの音作りのバンドに引っ張りだこの
カート・バルー(CONVERGE)がレコーディングに携わったことも大きいだろう。
録音とミックスに加えてカートの名は、
RUSSIAN CIRCLESとの共同名義とはいえ今回珍しくプロデューサーとしてもクレジットもされ、
アルバム制作に深く関与したことが想像できる。
奥行きも広がりもバッチリの音像なのは言うまでもない。

もちろんヘヴィ・メタルの魅力で肝の馬鹿な臭みはなくポスト・ロック以降のクリーンな響きだが、
ヘヴィ・メタルのリフを要領よく拝借した最近流行りの傾向のやつとは違い、
メタル以前に音楽そのものに対する敬意がたっぷりのサウンドだ。
白人音楽ならではの構築的な作りでレンガを高く積み上げていって最後に炸裂させる展開ながら、
キャッチーなツボを設けてBGMにもなるなごみのメロディも湧水の如く溢れ出る。
アルプスなどの自然ドキュメンタリー映画もイメージさせる雄大なロマンあふれる楽曲の中に、
ヘヴィ・ロックのサウンド・スケープを見せる。
英国のプログレの大御所たち・・・たとえば70年代初頭までのPINK FLOYDのインストやCAMELも思い出す。

気の抜けたビールみたいにスカして小ぢんまりしたポスト・ロック勢とは一線を画し、
MOGWAIとのタイマンを望みたいほどスケールが大きく聞き応えも歯ごたえ十分で腹にたまる。
さりげなく魂を注いでいるからに他ならない。
ひそかに熱い一枚。


★ロシアン・サークルズ『ガイダンス』(デイメア・レコーディングス DYMC-268)CD
デジパック仕様の約41分7曲入り。


スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事へのトラックバックURL
http://hardasarock.blog54.fc2.com/tb.php/1714-b74b3dc9

 | HOME | 

文字サイズの変更

プロフィール

行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (9)
HEAVY ROCK (241)
JOB/WORK (289)
映画 (244)
PUNK ROCK/HARDCORE (0)
METAL (42)
METAL/HARDCORE (47)
PUNK/HARDCORE (407)
EXTREME METAL (128)
UNDERGROUND? (93)
ALTERNATIVE ROCK/NEW WAVE (121)
FEMALE SINGER (42)
POPULAR MUSIC (25)
ROCK (82)
本 (9)

FC2カウンター

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード

FC2Ad

Template by たけやん