なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

シンムラテツヤ『PLAYBOY』

シンムラテツヤ『PLAYBOY』


東京拠点のバンド“あすなろう”のフロントマンによる自作自演ファースト・ソロ・アルバム。
3人のゲストが数曲に参加しているが、
ヴォーカル、アコースティック/エレクリック・ギター、ベース、ドラムス、ピアノ、エフェクト、
エレクトリック・トランペットを自ら駆使して仕上げた作品である。

いきなりこっそりと土足で踏み込んでくるサウンドに腰を抜かした。
いわゆる戦前のブルース、カントリー、R&B、ラップが生煮えのまま息づいている。
ニュー・オリンズやブラジルの音楽も呼吸しているし、
すっぴんだから天然のサイケデリックであり、
こそばゆくポップで、
なにより、ずぅーっとロックンロールしているところが大切。
BEATLES、初期PINK FLOYD/シド・バレット、大滝詠一、後期VELVET UNDERGROUND
BEACH BOYS、JESUS and MARY CHAIN、米国のBeck、
あと90~2000年代には日本でも話題になったボブ・ログ三世(DOO RAG)のビートも聞こえてくる。

演奏面ではVELVET UNDERGROUND時代のルー・リードのような鬱々躁状態のギターが気持ちいい。
ラジオ番組みたいな作りの曲「ジョンとヨーコのロッカバラード」も面白いが、
ほとんどの曲は“歌もの”だ。
脱力ヴォーカルはタイプが違えど英国のNEW ORDERの初期みたいに上手い下手を超え、
芝居がかってないヘタレた歌声もソフト・サイケデリックな響き。
歌詞が読みやすく載った8ページのブックレットの裏表紙では
“This is a Fanciful Music”という言葉が静かに踊っているが、
“気まぐれ”な歌詞は空想的なようで現実的な批評性も感じられる。

自己完結スレスレならではの無限のエナジーがたまらない一枚。


★シンムラテツヤ『PLAYBOY』(dots tone dtst-004)CD
約32分12曲入り。


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Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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