なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

加藤崇之×早川岳晴×藤掛正隆『Trio Edge』

trioedgej_convert_20170128121456.jpg


早川岳晴(b~HAYAKAWA、KIKI BAND、麗蘭、元・生活向上委員会、DUBほか)と、
藤掛正隆(ds、エディット、エンジニア~BIRGIT、渋さ知らズほか、元ZENI GEVA、#9)を核にし、
様々なセッションを繰り広げてきたEDGEの最新作。
今回は奇才・加藤崇之(g)を迎え、
横浜のストーミー・マンデイでレコーディングされたCDである。

三人とも色んなことをやってきているミュージシャンだけに何が飛び出してくるかわからない。
何かと気心が知れていてリスペクトし合っている思しき三人だけに容赦も躊躇も遠慮もない
ギターとは思えぬ宇宙音も飛ばしながらシャープなトーンで“変態”を続ける加藤、
浮遊音込みでハジける早川、
手数多いヘヴィ・ロック・ドラムの藤掛が、
弛緩と加速を繰り返す。

政治性抜きのThe POP GROUPと 70~80年代のKING CRIMSONが、
ジャズ/ファンクをキーワードにダブ/レゲエなんかも密かにまぶしてセッションしているかのようでもある。
叙情性こそほぼないにしろKING CRIMSONでいえば『Island』あたりの静寂まで飲み込み、
ロバート・フリップがワイルドになったかのようなギターも漏れてくる。
“マイルス meets オーネット”なフリー・ジャズの現在進行形みたいなパートも含めて
インプロヴィセイションに聞こえるが、
曲名が付けられており、
あらかじめ作曲してあった曲を演奏しているようにも聞こえるコンパクトな編集も特筆したい。

表現物は正直な“生き物”である。
映画や文章と同じく音楽も向き合えば表現者の意識が浮かび上がってくるし、
複数でやっている音楽は人間関係も見えてくる。
このCDからは音での会話、
いや対話が聞こえてくる。
自己主張しながら他の人間の色を引き出す挑発もたびたびである。
媚びも驕りも支配も被支配もなく心地良く張りつめたハーモニーの関係性も見て取れる誠実な一枚。


★加藤崇之×早川岳晴×藤掛正隆『Trio Edge』(フル・デザイン FDR-1034)CD
約51分6曲入りの薄手のプラケース仕様。


スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事へのトラックバックURL
http://hardasarock.blog54.fc2.com/tb.php/1779-a3d47b84

 | HOME | 

文字サイズの変更

プロフィール

行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (9)
HEAVY ROCK (237)
JOB/WORK (285)
映画 (235)
PUNK ROCK/HARDCORE (0)
METAL (41)
METAL/HARDCORE (47)
PUNK/HARDCORE (395)
EXTREME METAL (127)
UNDERGROUND? (84)
ALTERNATIVE ROCK/NEW WAVE (117)
FEMALE SINGER (41)
POPULAR MUSIC (24)
ROCK (76)
本 (9)

FC2カウンター

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード

FC2Ad

Template by たけやん