なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

JOJO広重『トリプル・エコー ライブ~Triple Echo Live~』

170429 JOJO広重『Triple Echo Live』


非常階段のリーダーのJOJO広重(Jojo Hiroshige)が、
今年2月に東京・渋谷のアップリンクで行なったソロ・ライヴを完全収録した約76分のCD。
“トリプル・エコー”シリーズのCDに沿ったパフォーマンスで、
2種類のドローン音源とエレクトリック・ギターのブレンドを試みたステージである。

非常階段の盟友・T.美川(INCAPACITANTS)のエンジニアリングと、
非常階段の最近のライヴでもお馴染みのナスカ・カー中屋(NASCA CAR)のマスタリングで、
“現場”の緊張の空気感を再現したデリケイトな音に仕上げられているところをまず特筆したい。

中身の方はスタジオ録音盤のニュアンスがライヴでどう“再現”されたかも聴きどころだが、
あの“超音”が新たな表情でオーディエンスを貫いている。
高音域の持続音とミニマルな反復音が融合し、
推移して表情が変わりながら音はまっすぐ鳴り続ける。
“エレクトリック・ドローン”と呼びたい妖しく発光する強靭な持続音の放射は、
やはりこれまたたいへんな“危険物”であり、
真正いや“真性”の研ぎ澄まされた覚醒の調べだ。

非常階段のライヴも基本的には“持続音”だからこのCDもその流れとも言える。
ただ非常階段や広重の他のソロ作の何倍も“トリプル・エコー”シリーズのCDでは
ルー・リードの『Metal Machine Music』との接点が見えてくるが、
中でも今回のライヴ盤は特に顕著である。
『Metal Machine Music』の邦題だった“無限大の幻覚”というフレーズもぴったりだ。

姿勢を正され、
聴いているといつのまにか自分自身に向き合うようになっていく響きでもある。
コズミックな感覚も息づいているから、
広重が大ファンのHAWKWINDとの接点も見えてくる宇宙音にも聞こえる。
収録されているのは“1曲”だが、
そのタイトルが「Triple Echo From Inner Dream Music」と題されているのもうなずける一枚。


★JOJO広重『トリプル・エコー ライブ~Triple Echo Live~』(ALCHEMY ARCD-258)CD
“数量限定盤”とのことだ。


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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