FC2ブログ

なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

MOTORHEAD『Under Cöver』

モーターヘッド アンダー・カヴァー


MOTORHEADのカヴァー集。
レミー・キルミスター(vo、b)、フィル・キャンベル(g)、ミッキー・ディー(ds)という、
ジャケットに写る最終トリオがプレイした92年以降の音源で構成されている。
録音時期から察するにワーゼル(g)が在籍した4人編成時代のものも含むと思われる。

収録曲とレコーディング年は以下のとおりだ。

1. JUDAS PRIESTの「Breaking The Law」2008年
2. SEX PISTOLSの「God Save The Queen」2000年
3. デイヴィッド・ボウイの「Heroes」2015年
4. RAINBOWの「Starstruck」2014年
5.テッド・ニュージェントの「Cat Scratch Fever」1992年
6. ROLLING STONESの「Jumpin’ Jack Flash」2001年
7. ROLLING STONESの「Sympathy For The Devil」2015年
8. オジー・オズボーンの「Hellraiser」1992年
9. RAMONESの「Rockaway Beach」2002年
10.TWISTED SISTERの「Shoot 'Em Down」2001年
11. METALLICAの「Whiplash」2005年
12. HAWKWINDの「Motothead」?年

オリジナル・アルバム未収録のものがほとんどで実にクールな3曲目は初CD化とのことだ。
4曲目はレコーディングに病欠のレミーに代わってSAXONのビフ・バイフォードがヴォーカル。
5曲目と8曲目はアルバム『March Or Die』に収めた曲のライヴで、
そのスタジオ録音だと後者はミッキーがドラムだが、前者はトミー・アルドリッジが叩いている。
9曲目はデモ録音とのことだが、レミーが歌っているとは思えないヴォーカルが謎だ。
11曲目は歌詞の一部を“MOTORHEADヴァージョン”に変えている。
日本盤のボーナス・トラックの12曲目はMOTORHEADのオリジナル曲のようにも思われているが、
厳密に言えばHAWKWINDがレミー在籍時に出した最後のシングルのB面曲のカヴァー。
録音時期は不明ながら、
少なくても77年のファースト・アルバム『Motorhead』のヴァージョンではなく、
これも最終ラインナップでのレコーディングのものと思われる。
METALLICAの「Whiplash」より「Motorhead」の方がピシッ!としたアルバムの締めになるから、
実にナイス!な日本盤の構成だ。

MOTORHEADが昔からやってきたほとんどのカヴァーと同じく、
どの曲も原曲のアレンジを大きく変えてないにもかかわらずMOTORHEADそのものだ。
自然な仕上がりだからこそMOTORHEADのミュージシャンシップの高さもよく表れている。
破壊的なカヴァーにも意思や意志が宿るヴァージョンがあるから否定はしないが、
ただ他人の楽曲を利用するだけでメチャクチャにすればいいみたいなカヴァーにウンザリすることも多い。
人間関係にしてもなんにしても、
大切なのは向き合っている相手に対する誠意と敬意であることをあらためて知る。

映画『極悪レミー』でレミーが肯定的な話をしてないバンドだけに、
ROLLING STONESの2曲をレコーディングしているのが興味深い。
ちなみに「Sympathy For The Devil」は、
ラスト・アルバム『Bad Magic』のラスト・ナンバーになった曲である。
このブログでも書いたように死を覚悟した歌詞が目立ったことが当時気になったアルバムだが、
このカヴァーを初めて聴いた時はレミーが存命中でまだまだイケるとも僕は書いている。
でも今あらためてこのCDのこの曲に耳を傾けると、
この曲が自分の“最後/最期の曲”と覚悟していたようにも聞こえるほどレミーの声が痛々しい。

カヴァーばかりといっても侮れないし間違いなく楽しめるファン必携盤だ。


★モーターヘッド『アンダー・カヴァー』(ワーナー・ミュージックジャパン WPCR-17951)SHM-CD
クールにデザインされた20ページのオリジナル・ブックレット封入。
日本盤は、
そこに載ったフィル・キャンベル(g)とミッキー・ディー(ds)の“金言”エピソードや
プロデューサーの曲解説と発言の和訳と、
歌詞+その和訳で構成したブックレットも封入し、
1曲追加の約45分12曲入りのデジパック仕様。


スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事へのトラックバックURL
http://hardasarock.blog54.fc2.com/tb.php/1937-544ef954

 | HOME | 

文字サイズの変更

プロフィール

行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、ギター・マガジン、ヘドバンなどで執筆中。

https://twitter.com/VISIONoDISORDER
https://www.facebook.com/namekawa.kazuhiko
                                

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (11)
HEAVY ROCK (265)
JOB/WORK (340)
映画 (313)
PUNK ROCK/HARDCORE (0)
METAL (48)
METAL/HARDCORE (51)
PUNK/HARDCORE (457)
EXTREME METAL (142)
UNDERGROUND? (129)
ALTERNATIVE ROCK/NEW WAVE (143)
FEMALE SINGER (46)
POPULAR MUSIC (35)
ROCK (91)
本 (12)

FC2カウンター

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード

FC2Ad

Template by たけやん