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なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

WIRE『Pink Flag』[スペシャル・エディション]

WIRE PINK FLAG


ポスト・パンク最初期のアルバムの一つでもある、
ロンドン出身のWIREが1977年の11月に出したファーストの2枚組CDでのリイシュー盤。
ライナーを書かせてもらいました。


丁寧にリマスタリングされていて目の覚める音に仕上がっている。
しょぼかったオリジナルLPの音も愛おしいが、
この音の方が実際に出していたサウンドに近いだろうし、
見えない音の裂け目から今まであまり聞こえてこなかった音声も息を吹き返した幽霊みたいに漏れてくる。
ほんとビックリするほどだ。

ライナーでけっこう書いているから今ここで繰り返さないが、
ポスト・パンク・ロックでありつつ、
パンク・ロックでもあり、
ハードコア・パンクの原型でもある。
FUGAZIのイアン・マッケイがヴォーカルだったMINOR THREATをはじめとして
米国のハードコア・パンク・バンドが次々とカヴァーした名曲「12XU」も聴ける。
その曲だけでなくアルバムを通して聴くと、
初期UKハードコアの重大ルーツがMOTORHEADだったのに対し、
初期USハードコアの重大ルーツがWIREの『Pink Flag』だったこともわかるのだ。
スローな曲はFLIPPERの元ネタにも聞こえる。

約36分のディスク1には本編の21曲、
約30分のディスク2には未発表のデモやオルタナティヴ・ミックスの18曲が入っている。
後者はラフでこれまた面白い。

パッケージの方も実に丁寧な作りである。
7"レコードのジャケットより一回り大きい約18センチ四方のハードカヴァー(デジブック)仕様。
そこに綴じ込まれた80ページのブックレットには長文の英文ライナーと歌詞が載っているが、
見開きの片方のページのほとんどをWIREのオフィシャル・カメラマン撮影のクールな写真が飾り、
40枚近いメンバーの雄姿が拝める。

ヴィジュアルも含めてWIREに対する認識を塗り替えるグレイト・リイシューだ。


★ワイヤー『ピンク・フラッグ[スペシャル・エディション]』(ディスク・ユニオン PF11DU)2CD


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コメント

いつも読んでいます

こんにちは。先日はカキコにレスいただきありがとうございました。
行川さんウォッチャーwとしては最新情報をチェックしてきたいですが、ブログで「ライナーを書かせてもらいました。」と書いてあるCDを押さえれば、行川さんが書いた解説はだいたいフォロー出来るでしょうか?
ブログに書いてないけど実は解説書いてる・・・なんてCDもありそうで。

Re: いつも読んでいます

艾一朗さん、コメントありがとうございます。
恐縮です。
雑誌等の紙媒体で書いたものに関しては気まぐれで、少ししか書いてないものとかここで紹介してないものも多いです。
ライナーを書いたCD等は、あまり内容がダブらないようにここですべて紹介させてもらっています。ライナーも手広くやらせてもらっていて、感謝しています。

あくまでネット上で調べただけですが。

このバンドをネットで調べると「ロックでなければなんでもいい」というキャッチコピーがでてくるのですが実際のところバンド側言ったことなのか、それとも一人歩きしたものなのかどんなんでしょう?

Re: あくまでネット上で調べただけですが。

余分三兄弟+さん、コメントありがとうございます。
有名な言葉ですね。ヴォーカルのコリン・ニューマンが78年の英国の音楽紙のインタヴューで言った「Anything But Rock'n'Roll」というフレーズを和訳したもののようです。ただ、ロックンロールをロックと略してしまっている時点で乱暴な“和訳”ですし、いかようにも解釈できる言葉だと思います。

回答ありがとうございます。m(_ _)m

78年頃のパンク人気に陰りが見え始めた頃の発言だったという事と、乱暴な言い方ならばそんなに真に受けてしまってもしょうがないかなぁという感じで納得しました。

Re: 回答ありがとうございます。m(_ _)m

余分三兄弟+さん、コメントありがとうございます。
“乱暴な”というのは和訳の仕方がということですので。言葉に対しての繊細さに欠ける和訳が多いです。

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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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