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パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

20 GUILDERS『Acoustic Motherfuckers』『Il Grande Silenzio: Guitar Improvisation 2017』

20 GUILDERS『Acoustic Motherfuckers』1


のいずんずりや極初期BOREDOMS、ZENI GEVA、LENINGRAD BLUES MACHINEなど
無数のバンドで活動してきた奇才・田畑満(vo、g)と、
みみのことなどのバンドをやってきているスズキジュンゾ(vo、g)による、
東京拠点のユニットのCD。
どちらも自身のレーベルからのリリースだ。


『Acoustic Motherfuckers』は発売間もないアルバム。
GYUUNE CASSETTEレーベルから一昨年出した『20 Guilders 2』と一緒に、
2016年5月にアコースティック・ギターを手にしてスタジオ・ライヴで録り、
今年に入ってからミックスし直した作品である。
全7曲のうち4曲は2010年のファースト・アルバム『20 Guilders』に収めた曲で、
未発表曲も収録。
マスタリングは裸のラリーズ~Los Doroncosの高田"Doronco”清博が行なっている。

ROLLING STONESの同名のブートレッグに似たジャケットで
こちらも名曲がアコースティックで歌われていくが、
クリアーで光が射し込む音質だ。
曲によってメイン・リード・ヴォーカルが変わり、
スズキは男臭く実直、
田畑は人懐こく愛らしく朗々とした歌唱を聴かせる。
ニール・ヤングのデリケイトなアシッド・フォーク・ヴァージョンの中に
VELVET UNDERGROUNDがブレンドしているような味わいたっぷりだ。
演奏でも魅せる長めの曲が多く、
歌心バッチリで繊細すぎる瑞々しい二人のギターにもとろける。

「震える声 沈む部屋(Trembling Voice, Sinking Room)」「円盤(Enban)」
「打ちひしがれた肩越を突き抜ける光(Light That Breaks Through)」
「エマヌエルは別(Except Emanule)」「片翼の影(Shadows Of Faded Wings)」
「デアー・パピ(Dear Papi)」「抱きしめたい(Dakishimetai)」
といった曲名からもアルバムの空気感が伝わってくる。

「抱きしめたい」はBEATLESのカヴァーではない。
二人のキャラがよく表れたオープニングに続いてガール・ポップみたいなメロディ・・・
というかUNDERTONESの「Teenage Kicks」のリメイクに聴こえるではないか。
オリジナルの歌詞のニュアンスも日本語で綴った切なくグレイトな締めだ。


20 GUILDERS『Acoustic Motherfuckers』
一方の『Il Grande Silenzio: Guitar Improvisation 2017』は1年ほど前に発表した作品。
こちらは初のギター・アンビエントのライヴCDで一昨年7月の東京・千駄木で収録されている。

田畑のパートは“Guitar [Aerophonics]”とクレジットしていて、
“aeroponics(水耕/空中栽培)”を意識したかのようだ。。
スズキのパートは“Guitar [Hydrophonics]”とクレジットとしていて、
“hydroponics(水耕法/水栽培)”を意識したかのようだ。
けどそれぞれ“aero + phonics”と“hydro + phonics”という具合の造語と思えば、
音楽的なニュアンスが伝わってくる。

ミニマルとはいえ確かにギターを弾いている音であり、
真正かつ真性のサイケデリック・ミュージックであり、
アンビエントと呼ぶには硬質な響きになっていく研ぎ澄まされた流れが素晴らしい。
アルバム・タイトルは1968年のマカロニウエスタン映画『殺しが静かにやって来る』の原題に近く、
その音楽をエンニオ・モリコーネが担当していることを思えば、さもありなんである。
ジャケットもどこかで見た記憶が・・・というのは気のせいだろうか。
こちらもオススメだ。


★20 GUILDERS
『Acoustic Motherfuckers』(GULDEN MUSIEK Ltd. SGM 0003)CD
キュートな“アー写”の裏面はポスターとして壁に貼ることも可能な六つ折りペーパー・スリーヴ仕様の
約40分7曲入り。
★『Il Grande Silenzio: Guitar Improvisation 2017』(同 SGM 002)CD
こちらも裏面はポスターとして壁に貼ることも可能な六つ折りペーパー・スリーヴ仕様の
約43分2曲入り。
実際のジャケットの色は↑の画像よりもっと明るい。


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、ギター・マガジン、ヘドバンなどで執筆中。

https://twitter.com/VISIONoDISORDER
https://www.facebook.com/namekawa.kazuhiko
                                

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