C.C.C.C.『Loud Sounds Dopa/Live In U.S.A.』
2020-09-25

日野繭子が中心になって90年代に、
非常階段やMERZBOW、INCAPACITANTS、SOLMANIA、MASONNAらとともに
“ジャバノイズ”の一角を担った4人組のノイズ・ユニットC.C.C.C.の再発盤。
92年10月の米国での2回分のライヴを収めた計約71分の2曲入りCDだ。
もともと93年に自主レーベルからリリースしたもので、
今回のリイシューにあたってヒロシ・ハセガワ(シンセサイザー)が
今年6月にリマスタリングした音を使っている。
エレクトロニクス、シンセサイザー、テープ、ベースがブレンドした“合金ノイズ”が、
まるで滝のように、大型台風の時の川のように、
ブレイク無しのダイナミックな高速流になっている。
1トラック目は怒涛のように押し寄せ
2トラック目は上昇と下降を繰り返しながら“引き技”も聞こえてくるノイズだ。
音圧十分のノイズが研ぎ澄まされた金属の如き光を放つ。
グラインドコア・バンドならスウェーデンのNASUMみたいにモダンな感触だ。
やはりSF映画のイメージも広がるしスペーシーでもあるから、
HAWKWINDの曲と似ているわけではないにしても
“シルヴァー・マシーン”という言葉が似合うノイズである。
誤解を恐れずに言えば華があるノイズ。
シューゲイザーが猛烈に骨太の持続音になったみたいでもある。
もちろん耽美の類の音ではない“耳痛サウンド”だが、
やっぱり“美”の輝きを呈している。
轟音ノイズの渦の中から懐かしのメロディが漏れ聞こえてくるのも空耳ではない。
個人的にはC.C.C.C.の中で一番愛聴したCDだけに感慨深いリイシュー。
クール。
★C.C.C.C.『Loud Sounds Dopa/Live In U.S.A.』(HELICOPTER/TRONIKS HEL 81002/TRO-304)CD
オリジナル盤はプラケース仕様だったが、
今回はこのCDのライヴも含めて米国ツアーを行なった場所などが内側に書かれたデジパック仕様。
↑の画像はオリジナル盤のようで、
今回のジャケットの色はもっと青系の色が薄めでシンプルな紙が使われている。
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