FEDAYIEN(フェダイン)『First』『Joint』ペーパー・スリーヴでのリイシューCD
2021-05-04
川下直広(サックス、ヴァイオリン、笛)と大沼志朗(ds)、
渋さ知らズではダンドリストとして活躍している不破大輔(b)のトリオで、
90年代中心に活動していたジャズ系バンドの2枚がペーパー・スリーヴでリイシュー。
どちらも5年ほど前に石崎信郎がリマスタリングするも寝かされた状態になり、
今回発売した地底レコードにリリースの話が回ってきたという。
1997年のアルバム『Live!』リリース時だったと思うが、
フェダインのインタヴューは僕の一つの転機になった。
確か川下が「作家が、小説家ではなく文士と名乗る気持でやっている」という感じのことを言い、
その言葉にインスパイアされてから僕は音楽文士と名乗るようになったからである。
アラビア語で“戦士”を意味するバンド名を背負っていただけに、
フェダインは“士(さむらい)”の気概で活動していた。
僕もそういう覚悟で書かねば・・・と思った。

約61分8曲入りの『ファースト』は、
1990年4月に東京・代々木のチョコレートシティで録ったライヴが元で、
同年に最初の発売が行なわれている。
勝井祐二(ヴァイオリン)がゲスト参加した唯一の曲のオープニング・ナンバーをはじめ、
ファーストとセカンドの間のThe POP GROUPも思い出すシリアスな空気感をキープしながら、
豪胆かつ飄々と前進していく。
あまりジャズに聞こえない。
ロックに聞こえる。
ロックンロールとすら言えるドライヴ感も魅力で(実際ラストはロックンロール・チューン)、
いわゆるフリー・ジャズのいかにもの加速演奏とは一線を画す。
メンバー3人が程良い距離感の演奏で程良く乾いた音なのに暑く熱い。
サックスだけでなくベースもドラムも奏でる切ないメロディの侘び寂びも十分。
やっぱこれ最高です。
最初の本作の発売時にミュージック・マガジン誌の編集長だった脇谷浩昭のライナー封入。

約52分6曲入りの『ジョイント』は93年のリリースで同じくチョコレートシティでの録音。
南正人(vo,g)と加藤崇之(g)がゲストで、
フェダイン名義のCDとはいえ南の歌が中心だから僕にとっては番外編である。
南の参加ということで『ジョイント』というアルバム・タイトルを深読みすることも可能だ。
このCDはそういう感じではないが、
“レコ発ライヴで南がキメすぎてダラダラいつまでも演奏が終わらず、
曲も決めずに演奏するからドラムの大沼が怒って二度と集まることがなくなったライヴもあった”
という関係者の話も納得できる内容。
南のヴォーカルを軸にしているからフェダインの演奏もレイドバックしたCDである。
★フェダイン『ファースト』(地底 B97F/NIR-004)CD
★同『ジョイント』(同 B98F/NIR 007)CD
渋さ知らズではダンドリストとして活躍している不破大輔(b)のトリオで、
90年代中心に活動していたジャズ系バンドの2枚がペーパー・スリーヴでリイシュー。
どちらも5年ほど前に石崎信郎がリマスタリングするも寝かされた状態になり、
今回発売した地底レコードにリリースの話が回ってきたという。
1997年のアルバム『Live!』リリース時だったと思うが、
フェダインのインタヴューは僕の一つの転機になった。
確か川下が「作家が、小説家ではなく文士と名乗る気持でやっている」という感じのことを言い、
その言葉にインスパイアされてから僕は音楽文士と名乗るようになったからである。
アラビア語で“戦士”を意味するバンド名を背負っていただけに、
フェダインは“士(さむらい)”の気概で活動していた。
僕もそういう覚悟で書かねば・・・と思った。

約61分8曲入りの『ファースト』は、
1990年4月に東京・代々木のチョコレートシティで録ったライヴが元で、
同年に最初の発売が行なわれている。
勝井祐二(ヴァイオリン)がゲスト参加した唯一の曲のオープニング・ナンバーをはじめ、
ファーストとセカンドの間のThe POP GROUPも思い出すシリアスな空気感をキープしながら、
豪胆かつ飄々と前進していく。
あまりジャズに聞こえない。
ロックに聞こえる。
ロックンロールとすら言えるドライヴ感も魅力で(実際ラストはロックンロール・チューン)、
いわゆるフリー・ジャズのいかにもの加速演奏とは一線を画す。
メンバー3人が程良い距離感の演奏で程良く乾いた音なのに暑く熱い。
サックスだけでなくベースもドラムも奏でる切ないメロディの侘び寂びも十分。
やっぱこれ最高です。
最初の本作の発売時にミュージック・マガジン誌の編集長だった脇谷浩昭のライナー封入。

約52分6曲入りの『ジョイント』は93年のリリースで同じくチョコレートシティでの録音。
南正人(vo,g)と加藤崇之(g)がゲストで、
フェダイン名義のCDとはいえ南の歌が中心だから僕にとっては番外編である。
南の参加ということで『ジョイント』というアルバム・タイトルを深読みすることも可能だ。
このCDはそういう感じではないが、
“レコ発ライヴで南がキメすぎてダラダラいつまでも演奏が終わらず、
曲も決めずに演奏するからドラムの大沼が怒って二度と集まることがなくなったライヴもあった”
という関係者の話も納得できる内容。
南のヴォーカルを軸にしているからフェダインの演奏もレイドバックしたCDである。
★フェダイン『ファースト』(地底 B97F/NIR-004)CD
★同『ジョイント』(同 B98F/NIR 007)CD
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コメント
ププッ
あらら
フェダイン好きのコメントかと思って見たので残念。私はブログを楽しく見させて頂いてますよ。
不破さん、ガセネタに参加したという話を聞きましたが、本当かしらん?
不破さん、ガセネタに参加したという話を聞きましたが、本当かしらん?
Re: あらら
deraihiさん、コメントありがとうございます。
不破さんのその情報はわかりませんが、そうだとしたらエキサイティングですね。
不破さんのその情報はわかりませんが、そうだとしたらエキサイティングですね。
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誰もあなたを文士と思ってない。ただのレコード会社 映画会社の提灯担ぎ。
すべっているのをそろそろ自覚した方がいい。