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パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

PRIMAL SCREAM『Demodelica』

PRIMAL SCREAM『Demodelica』


1991年に出したサード・アルバム『Screamadelica』のデモ・トラックなどを収めたCD。
収録されているデモのほとんどをアンドリュー・イネス(g他)がプロデュースし、
一部の曲はバンドがプロデュースしている。


1990年の初の日本ツアーを渋谷クアトロで観てTシャツを買ったほど
僕はPRIMAL SCREAMのファンだった。
MC5やSTOOGESをUKニューウェイヴっぽく仕上げた作りの、
当時の最新作のセカンド・アルバム『Primal Scream』(1989年)を気に入っていたのも大きい。
分岐点になったアシッドなシングルの「Loaded」(1990年)も、
『Where The Pyramid Meets The Eye (A Tribute To Roky Erickson)』(1990年)で先行公開した
13TH FLOOR ELEVATORSの「Slip Inside This House」のカヴァーも大好きだ。

けど『Screamadelica』で一気に離れた人間でもある。
当時エクストリーム・メタルにのめりこみ、
灰野敬二をはじめとする日本のサイケデリック勢などにハマっていったというのもあったが、
よりハードなロックを求めていたから『Screamadelica』は受け付けなかった。
今あらためて聴くと、
MC5の『High Time』やSTOOGES『Fun House』あたりのグルーヴを感じなくもないから、
セカンドからの流れも多少くんでいたと言える。

でも『Demodelica』の方が好きだ。
試行錯誤の感覚が伝わってきて意外と生々しいから。
CDタイトルもデモ云々となっているが、
一般的なデモ・トラックとは一線を画してしっかり仕上げられている。
一つ一つどういう状態の音源なのかは、
ボビー・ギレスピー(vo他)とアンドリュー・イネスがライナー中で詳しく語っている。

『Screamadelica』はアシッド・ハウス云々という観点でも語られてきたが、
『Demodelica』はシンプルなサウンドの曲あり、
よりイケイケのサウンドの曲あり。
これがまた疲れた今の自分にとても気持ちいい。
サイケデリックとR&Bが溶け込んだ音に、
ヘタレた甘ったるいヴォーカルもハマっているのであった。
サウンドと共振した脳天気な歌詞も今ならOK。
こうありたい……と切に思う。

ブックレットの内容もバッチリの好リイシュー盤。


★プライマル・スクリーム『デモデリカ』(ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル SICP 6403)CD
ボビー・ギレスピーとアンドリュー・イネスによる曲解説を盛り込んだ、
ジョン・サヴェージによる長文ライナーが載った16ページのブックレット封入。
日本盤はその和訳と『Screamadelica』の歌詞/和訳が28ページのブックレットも封入し、
2つの音源を追加した計約69分18曲入り。


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コメント

DOLLに90年のクアトロのライブレポート書いてましたよね?
あれを見て興味持ってプライマル聴き始めたのを思い出しました。やはり、スクリーマデリカで離れてしまったのですね。

若い頃に見たからか、行川さんのライターとしての仕事に凄く影響受けて色々と聴き始めました。特に灰野敬二のインタビューは凄いなぁと思いました。CHAOS UKの来日行ったとか、ロックを弁護してるとか興味深かったです。

乗り気ではないかもしれませんし、権利的に難しいかもしれませんが、過去のライター仕事をまとめて出版とかしてほしいです。
パンク/ハードコア史にまとまった記事もありますが、過去の雑誌はほとんど処分してしまってますので。
検討ください!

Re: タイトルなし

能年さん、コメントありがとうございます。遅れて申しわけありません。
DOLLにライヴ・レポートを書いたことは忘れていました・・・。最近引っ越しの際の整理で昔のチケットの半券が大量に出てきたんですが、「このライヴ、観に行ったっけ?」というのもけっこうあって、忘れっぽくなっていますね・・・・。
昔から色々読んでいただいて感謝します。僕の原稿がきっかけで、というのも嬉しいです。
灰野敬二は、DOLLでのインタヴューはアウェイですから意義深かったと思います。DOLLでは確か2回やりましたね。
過去のライター仕事のをまとめてというのは、いいですね。権利的にというより現実的(商業的)にハードルが高そうですが、機会があったらやってみたいです。
いろいろ感謝します。力になります。

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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)、
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)、
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)<以上リットーミュージック刊>、
『メタルとパンクの相関関係』(2020年~BURRN!の奥野高久編集部員との“共著”)<シンコーミュージック刊>
を発表。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、ギター・マガジン、ヘドバンなどで執筆中。

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