K2『Lost Land Of Chiba』『Democratika Spastika』
2022-10-16
今は静岡県を拠点に活動している男性のノイズ系ソロ・ユニットであるK2のCD。
今年海外のレーベルからリリースされた2タイトルである。

『Lost Land Of Chiba』は59分強の3曲入り。
“一昨年、千葉にHagibisと名付けられた台風が直撃したこととその時、
知事(筆者注:当時の千葉県知事は森田健作)や市長が
宴会を開いていたと言うことに対する怒りと落胆を込めた”らしい。
歪み系エフェクターは使わず、ミキサーで歪ませているとのことだ。
千葉はK2がかつて拠点にしていた地だから憤りも大きかった。
天候の異変みたいな音像が雨雲レーダーのような流れで推移し、
風雨が強まっていって危機が迫る様子がイメージできる。
「Hagibis Entertainment」という3曲目では台風の中での宴会も目に浮かぶ。
音圧十分でノイズというよりノイズ・ミュージックであり、
K2の怒りが冷ややかに伝わってくる。
ヘッドホンだと音を逃さずに聞き取れるかもしれないが、
大音量でなくてもスピーカーから鳴らすとより音の肌触りも味わえて音の動きが見えやすい。
断続的かつ持続的な中低音のうねりがポイントだ。

『Democratika Spastika』は昨年11月レコーディングの44分3曲入り。
2022年7月の段階でのK2の最新作とのことだ。
こちらも歪み系エフェクターは一切使用せずにモデュラーシンセとリバーブのみ。
こちらも序盤はスペーシーな音が印象的だが、
ポリティカルなモチーフで作られているようだ。
アルバム・タイトルには“痙攣する民主主義”の意味を込めたらしく、
2つの単語それぞれの語尾から、
ナチスのロゴの逆さカギ十字スワスティカをイメージするのは僕だけではないだろう。
こちらもスペーシーな音から始まるが、まもなく憂鬱な雰囲気になっていく。
いわゆるハーシュ・ノイズ状の音も目立つがかなり構築的で、
不穏ムードながらニュー・ウェイヴのフットワークの軽さも感じる劇的なCDだ。
★K2
『Lost Land Of Chiba』(SGFF ACT005)CD
『Democratika Spastika』(RUAL PROJECT 024)CD デジパック仕様。
今年海外のレーベルからリリースされた2タイトルである。

『Lost Land Of Chiba』は59分強の3曲入り。
“一昨年、千葉にHagibisと名付けられた台風が直撃したこととその時、
知事(筆者注:当時の千葉県知事は森田健作)や市長が
宴会を開いていたと言うことに対する怒りと落胆を込めた”らしい。
歪み系エフェクターは使わず、ミキサーで歪ませているとのことだ。
千葉はK2がかつて拠点にしていた地だから憤りも大きかった。
天候の異変みたいな音像が雨雲レーダーのような流れで推移し、
風雨が強まっていって危機が迫る様子がイメージできる。
「Hagibis Entertainment」という3曲目では台風の中での宴会も目に浮かぶ。
音圧十分でノイズというよりノイズ・ミュージックであり、
K2の怒りが冷ややかに伝わってくる。
ヘッドホンだと音を逃さずに聞き取れるかもしれないが、
大音量でなくてもスピーカーから鳴らすとより音の肌触りも味わえて音の動きが見えやすい。
断続的かつ持続的な中低音のうねりがポイントだ。

『Democratika Spastika』は昨年11月レコーディングの44分3曲入り。
2022年7月の段階でのK2の最新作とのことだ。
こちらも歪み系エフェクターは一切使用せずにモデュラーシンセとリバーブのみ。
こちらも序盤はスペーシーな音が印象的だが、
ポリティカルなモチーフで作られているようだ。
アルバム・タイトルには“痙攣する民主主義”の意味を込めたらしく、
2つの単語それぞれの語尾から、
ナチスのロゴの逆さカギ十字スワスティカをイメージするのは僕だけではないだろう。
こちらもスペーシーな音から始まるが、まもなく憂鬱な雰囲気になっていく。
いわゆるハーシュ・ノイズ状の音も目立つがかなり構築的で、
不穏ムードながらニュー・ウェイヴのフットワークの軽さも感じる劇的なCDだ。
★K2
『Lost Land Of Chiba』(SGFF ACT005)CD
『Democratika Spastika』(RUAL PROJECT 024)CD デジパック仕様。
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