吉本章紘カルテット『64 Charlesgate』
2022-11-16

元ミドリの岩見継吾(b)や林頼我(ds)と深海魚というバンドをやっていて、
大西順子グループなどでも活動中である、
1980年神戸生まれの吉本章紘が率いる4人組のCD。
ジャズど真ん中と言える音楽だが、
僕でもイケる快作だ。
メンバーは、
吉本章紘 (Tenor Sax, Soprano Sax)
治田七海 (Trombone)
冨樫マコト (Bass)
林頼我 (Drums)
である。
約41分10曲入りというコンパクトな作りで楽曲も明快。
しっかり吉本が作曲した曲を演奏していて、
例外である5曲目の「Trio Inprovisation」という曲も
いい意味でインプロヴィゼイションに聞こえない。
10編の短編映画集のようであり、
10個の章で構成された愉快な哀愁の人間ドラマのようでもある。
艶やかで張りのある吉本のサックスから僕は、
クール&ファンキーなオーネット・コールマンを思い出す。
吉本は言わずもがな、
20~22才という他の3人のメンバーが出す音の響きもなかなかデリケイトかつ強靭。
音が生き生きしているし、
4人がしっかり絡まり交感もしている。
内ジャケットの写真ではKISSのTシャツを着ている女性トロンボーン奏者と吉本による、
金管楽器の掛け合いも聴きどころ。
そこに写っているバンド写真のルックスがどのジャズ・シーンにも属さない雰囲気で、
“フリー”な佇まいなのもポイント高い。
このCDの演奏が飄々と純なのも納得できるのであった。
★吉本章紘カルテット『64 Charlesgate』(地底 B102F)CD
2つ折りペーパー・スリーヴ仕様。
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