なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

LUCKY SOUL『A Coming Of Age』

lucky soul cover


女性ヴォーカルを擁してキーボード奏者と2人のギタリストを含む6人で、
ロンドンを拠点にする“ポップ・ロック・バンド”の3年ぶりのセカンド。
英国では半年ほど前にリリースしたアルバムだが、
3曲加えた15曲入りの日本盤もこのたび発売された。
けっこうハマっている。


ロックと呼ぶにはポップ、
ポップスと呼ぶにはパワフル。
ヴォーカルを前面に立てすぎずにビートも効いたバンド・サウンドに仕上げられている。
モータウンやスタックスなどのソウル・ミュージックや、
バート・バカラックをはじめとする60年代のポップスからの影響が強く感じられるが、
The SMITHSのファンならニヤリとするような曲も多いのもぼくが惹かれる一因だ。

ラテンやハワイアンやディスコとも言いかねるリズミカルな曲も目立つと同時に、
適宜ストリングやホーンを挿入して凝った音作りを施している。
メジャー・プロダクションだともっとゴージャスになりそうだが、
インディ・プロダクションによる洗練されすぎない音質も功を奏し、
楽曲も含めて70~80年代のBLONDIEみたいな陰りのニュアンスもほのかに薫る。

プロデュースもソングライティングもリード・ギタリストのアンドリュー・レイドロウが手がけていて、
彼の監督の下に他のメンバーが演じている映画みたいなアルバムでもある。
歌詞はラヴソングが中心と言えそうだが、
社会情勢がほのかに滲み出ているのも英国流。
80年代初頭から政治的な姿勢で歌い続ける英国の社会派シンガーソングライターのビリー・ブラッグを、
1曲目の「Woah Billy!」で歌いこんでいるのも象徴的。
ボーナス・トラックでやっているCLASHの「Rock The Casbah」のカヴァーもハマっている。
“新時代の到来”を意味するアルバム・タイトルもそういった精神性の流れだろう。

アリ・ハワードのヴォーカルはガーリーな響きも軽いだけでは終わってない。
どこか引っかかる声だからこそ魅力的なのだ。


★ラッキー・ソウル『ア・カミング・オブ・エイジ』(インペリアル TECI-21637)CD
言葉数の多い歌詞が裏に印刷されたポスター封入。
日本盤は本編の歌詞の和訳付だ。


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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