なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

COUGH『Ritual Abuse』

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米国東海岸ヴァージニア州リッチモンド拠点の“ドゥーム・ロック・バンド”の、
『Sigillum Luciferi』に続く2年ぶりのセカンド・アルバム。
これまた埋もれかねないオススメ作だ。

ヴォーカルはともかく曲はCATHEDRALCHURCH OF MISERY、、EYEHATEGOD、ELECTRIC WIZARD、
IRON MONKEYが滑らかにブレンドされたようなスロー・テンポ・オンリー。
じわじわと気持ちが引き上げられる。

サンフォード・パーカー(BURIED AT SEA、MINSK、HIGH CONFESSIONS、TWILIGHT)による、
プロデュースの影響も大きい。
ポスト・ロックな“無菌サウンド”に陥らず粗さを残し、
“流氷ノイズ”も絡ませながらも奥行きのある音の仕上がりで、
たゆたい波打つサウンドが気持ちいい。
ゆっくりと苦しみながら心の手足が朽ちて溶け出しいくかのような音像だ。

シンプルな展開にもかかわらず微妙に起伏を持たせて情緒に訴えかけるソングライティングで、
長めの曲にもかかわらずいつのまにか持っていかれる。
落ちていくような心拍のリズムみたいにタメを効かせたビートや、
味のあるギター・ソロの挿入などのベーシックな演奏でじっくりと引き寄せていく。
こういうことは微妙なセンスがないとできない。

たおやかな歌唱のみならず煩悶シャウトも自然体で感情を解き放つヴォーカルの歌い方もポイント高い。
スクリーモやメタルコアに限らずドゥーム/スラッジ系統も米国産は力まかせのヴォーカルも目立つが、
“露悪趣味”には底が見える。
自信のなさの表われにも思えてしまうのだ。
だがCOUGHのこのアルバムはナチュラルに有機的なサウンドが広がるからこそ、
じわじわと皮膚から心に浸透していく。

クールなジャケットにもそそられるし、
画の色合を際立たせる質感の紙の選択も的確だ。


★カフ『リチュアル・アビュース』(リラプス・ジャパン YSCY-1192)CD
ベタなタイトルが痛快な約14分の大曲「Acid Witch」がボーナス・トラックの約67分6曲入り。


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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