なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

BLONDIE『BLONDIE At The BBC』

B;ONDIE


セックス・シンボルとも言われたデボラ・ハリー(vo)を擁して
70年代のニューヨーク・パンク・シーンから出てきたBLONDIEが、
イギリス国営放送のBBCに残した70年代後半の音源/映像をまとめたCDとDVDの2枚組。
DVDはNTSC方式のリージョン・コード0だから日本製の一般のDVDプレイヤーで見られる。


CDはラジオでオン・エアされたと思しき80分弱22トラック入り。
79年の大晦日に英国スコットランドのグラスゴーで行なったライヴが収録されている。
音楽性の幅が広がった頃で、
前年のサード『Parallel Lines』とシングル「Heart Of Glass」のヒットでブレイクした後だ。
MCがほとんど入ってないためかクールなステージ運びだが、
立て続けに曲をやってライヴ全体のスピード感が途切れてないのがうれしい。

序盤は当時リリースしてまもない4作目『Eat To The Beat』の渋めのレアな曲を立て続けにやり
(BONDIE随一のパンク・ロック・ナンバー「Living In The Real World」もあり!)、
そのタイトル曲とファースト『Blondie』(76年)の1曲目「X Offender」を披露した中盤以降に加速。
ダイナミック・レンジはやや低めだが、
各パートのバランスが考慮された音の仕上がりだ。


一方、DVDは3種類の映像で構成されている。
すべてテレビ放映用だからカメラ・アングルも編集も申し分ない。

まず前記のCDと同じ日のライヴから11曲を抜粋。
テレビ番組のエンディングと重なる「Sunday Girl」は途中切れだが、
飛び飛びに曲を抜き出したのではなく、
ファンの歓声が高まっていった中盤以降の曲を連続で収めているから全体の流れは途切れてない。
こちらは全体のバランスより勢い重視の感の音の仕上がりだが、
ステージ上で生き生きと動く6人のメンバーを見ているとまったく問題無し。
やはりBLONDIEはヴィジュアルも大切なバンドだと再認識する。
ビシッ!とした服装でキメた男性メンバーたち。
ポップな知性派の雰囲気が漂うその演奏陣の中で最もパンク・ロック魂に満ちたクレム・バークは、
“エルヴィス・ラモーン”の名で87年にRAMONESのサポート・ドラマーになったことも納得の、
パワフルなアクションで一番目立っている。

さらにテレビ番組“オールド・グレイ・ホウィッスル・テスト”での78年3月のスタジオ・ライヴ3曲と、
テレビ番組“トップ・オブ・ザ・ポップス”(こちらはいわゆる口パクのパフォーマンス)の
78年の3月(2曲)と8月(1曲)、79年の12月(1曲)の映像を収録。

デボラ・ハリーの髪型とファッションがトータルで5パターン拝める。
“ガールズ”であり“大人のおんな”でもあるフェミニンな魅力たっぷり。
もちろんビシッ!とキメているが、
いい意味で演技性と完成度の高いヴィデオ・クリップとは一味違ってアドリブ性が高いし、
さりげなく見せ方を心得ている。
どことなく影のある女優のようだ。
半分無意識と思われるちょっとした仕草や動きが愛らしく、
訓練されたステージ・アクションにはない非オーバーアクションの自然体の一挙一動がたまらない。

デボラ・ハリーのヴォーカルもナチュラルだ。
歌っている姿を見ていると、
滑舌がイマイチっぽく聞こえるチャーミングな節まわしがますますリアルに聞こえてくる。
わざとらしいわけじゃない。
こういう歌い方がデボラ・ハリー。
パンク・アティテュードが自分自身であれ!ってことであるならば、
まさに!である。
盟友ジョーイ・ラモーンと一緒。
我流だからこそ誰にもマネできない。


2003年の“サマーソニック”で来日した際にインタヴューする機会があったのだが、
デボラ・ハリーはいくつになってもかわいい女性だった。
確かMOTORHEADのレミーと同い年のはず。
だからこそまもなくリリースされる7年ぶりの新作『Panic Of Girls』も、
タイトルからして期待大なのであった。


★BLONDIE『BLONDIE At The BBC』(Chrysalis 5099964215822)CD+DVD
クレジット等が記された8ページのブックレット付。


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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