なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

MOTORHEAD『The World Is Yours』

Motorhead.jpg


結成35周年記念盤でもある通産20作目のニュー・アルバム。


一般流通の通常盤は来年1月リリースとのことだが、
雑誌『Classic Rock』のMOTORHEAD特集号などとセットになっている先行発売の
“リミテッド・エディション・コレクターズ・パック”が今日到着。
絶賛上映中の映画『極悪レミー』のパンフレットで、
先を見越して“2010年12月に『The World Is Yours』をリリース”と書いてしまっていただけに、
ギリギリで発売されてホッとした。
そういう個人的なことはともかく本人は気にしてないことかもしれないが、
クリスマス・イヴのレミー65回目の誕生日にも間に合った。
『1916』(91年)以来ずっと続けていた1~2年に1枚のオリジナル・アルバムの発表という
驚異的なハイ・ペースのコンスタントなリリースもキープされて何よりである。


プロデューサーは『Inferno』(2004年)以来ずっと手掛けているキャメロン・ウェブで、
今回も焼け焦げる鋼鉄中低音を鮮やかに際立たせている。
むろんまたまた中身が濃いし、
聴けば聴くほど味が出るし、
熱い。

『Overnight Sensation』(96年)以降の流れで、
今の鉄壁の3人になってから硬度を増したMOTORHEADのグルーヴ感とドライヴ感に、
適度にスパイスが効いた“泣き”の要素も染み込んでいる。
BLUE CHEERと同じくトリオ編成でこそMOTORHEADならではのバンド・マジックが生れ得ると再認識。
妙な若作りなどせず自然体だからこそぐつぐつ沸き立つエナジーが年齢関係なくフレッシュだ。
ほんと絶好調。
なんて生き生きしているのだろう。
びっくりする。

全10曲の楽曲クオリティの高さにも舌を巻く。
今後ずっとステージでやり続けるであろう曲多数だ。
速いパートはほとんどないが、
そんなことはまったく問題ではない。
言うまでもなく爆走スタイルはMOTORHEADのごく一部だ。
T-REX風のブギ・ナンバーあり、
86年のミッド・テンポの名曲「Orgasmatron」も頭をよぎる5分越えのヘヴィ・チューンあり、
キャッチーかつメロディアスな速い曲あり。
チャレンジ精神云々ではなく無意識なのだろうが、
35年やっていようが新境地の曲にも挑戦する。
曲の並びがスリリングだし、
歌心たんまりで苦みばしったレミーのヴォーカルにも痺れるばかりだ。

「Born To Lose」
「I Know How To Die」
「Get Back In Line」
「Devils In My Head」
「Rock 'n' Roll Music」
「Waiting For The Snake」
「Brotherhood Of Man」
「Outlaw」
「I Know What You Need」
「Bye Bye Bitch Bye Bye」
といった問答無用の曲名だけでもイケる。
イケイケの歌詞あり、
ヒトの蛮行をシリアスに歌う曲あり。
「Born To Lose」は、
77年のファースト『Motorhead』でやっていた「Iron Horse/Born To Lose」に連なる曲だろうか。
あらためてロックンロール賛歌を提示するゴキゲンな「Rock 'n' Roll Music」にも泣ける。

聴けば元気になるアルバムだ。
力がみなぎってくる。
恐るべきパワーに感服、
いやそういう言葉はふさわしくない。
感動した。
ロックンロールを聴き続けてよかったと思わされるのだ。

motorheadcr90_large.jpg

ちなみに132ページの『Classic Rock』の本もわずかの広告以外全編MOTORHEADで、
新作を一曲ずつコメントするレミー(b、vo)だけでなく、
フィル・キャンベル(g)、ミッキー・ディー(ds)、プロデューサーのキャメロンらの言葉満載。
映画『極悪レミー』についても語っている。
近影はもちろんのこと往年の貴重な写真もたっぷりだ。
“WAR-PIG”のメタル・ピン・バッヂと『The World Is Yours』のジャケットの特大ポスター付という、
至れり尽くせりでファン必携である。


★MOTORHEAD『The World Is Yours』(MOTORHEAD MUSIC/EMI/UDR UDR 0002 CD)CD
この限定盤のジャケットは通常のCDのパッケージよりも一回りでかく、
ハード・カヴァーのブック状で重み十分の正方形のデジパック仕様。
裏ジャケットには“XXXV”の文字もギラリと光る。
綴じ込まれているブックレットに描かれたDISORDERばりのパンクなイラストも楽しい。
グレイト!!!!!


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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