なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

CHURCH OF MISERY『Houses Of The Unholy』、そしてBLEED FOR PAIN

church_of_misery_666.jpg
●CHURCH OF MISERY『Houses Of The Unholy』(METAL BLADE 3984-14746-2)CD

今さらながら、やっと聴いた。

英国盤はリー・ドリアン(元NAPALM DEATH/現CATHEDRAL)のレーベルのRISE ABOVE発だが、
最近のRISE ABOVEのCDはアメリカだとMETAL BLADEから発売されているようだ
(↑のジャケット写真はRISE ABOVE盤。METAL BLADE盤は右下のRISE ABOVEのロゴがない)。

ヘヴィなロックが好きなら四の五の言わず聴くべし。
頭デッカチなヘタレを無にする年間ベスト・アルバム級の作品と言い切れる。
日本が誇るかどうかなんてのも知ったこっちゃない。
だって彼らはどこにも属してないのだから。

まずブックレットの落ち着いたデザインに惹かれる。
発狂!とかいう大げさな言葉の何倍も説得力がある。
ジャケットのアルバート・フィッシュは、
幼児とその親だけでなく“ピュアな幼児愛好者の敵”でもあったが、
屍を食うためにも殺したことで知られている。
猟奇的な歌詞も書いていたクリス・バーンズ在籍時の初期CANNIBAL CORPSEが、
曲の中でネタにしたという噂もあった。
それはともかく、日本の殺人屋が素材になるともっと生々しくなって一線を越えるだろう。

中身の方も、ある意味、いい意味で風格を感じさせて聴き応え十分。
ほんとうに得体の知れない何かが渦巻いている。
歌詞カード無しだが、逆に言えば歌詞で“言い訳”はしない。
重み十二分の音がすべて。
真正evilな音そのものの響きが恐ろしい。

確かにドローンでもパワー・アンビエントでもない。
ドゥーム云々以前にロックとして最高にクールである。
むろんBLACK SABBATHは骨格だが、
アルバム・タイトルどおりにLED ZEPPELIN、あとMOTORHEADもダシになっている。
SIR LORD BALTIMOREの「Master Heartache」のカヴァーも我流のヘヴィ・ロックでヤっている。

シンプルに見えて複雑なテクスチャーの音とソングライティングも言うことなし。
真の意味で音がスマートな今のギタリストも好きだ。
日本での録音とマスタリング(by中村宗一郎)とは思えぬ音の仕上がりもパーフェクトなのだ。


ヒデキのヴォーカルもハードコア・テイストは残しつつ妙なパンクっぽさは抜け、
妙なことを考えずに前よりもずっとストレートで荒っぽく歌い倒している。
CHURCH OF MISERYにやっとハマってきた。
だからこそ、ぼくも脱退(≒逃亡)は残念ではある。

と同時に、これを機に、ヒデキには、
以前やっていたバンドのBLEED FOR PAINを再開してほしい気持ちも強くなった


BLEED FOR PAINは甲府を拠点にしていたバンド。
ハードコア・パンク・バンドと見なされているが、
ブラック・メタルなどが混ざっていて和の情念も感じさせるかなりユニークな存在だった。
そういえばヒデキはBURZUMのTシャツを着てライヴをやったこともある。
BLEED FOR PAIN
唯一のアルバム(LP)『邯鄲の夢』はまだ扱っているパンク専門店やディストロもあるようだから、
なくなる前にゲットすることをオススメしたい。
それ以外には、
大きな封筒に入ったカセット・テープ作品と、
大きな手作りのブックレット付のCD-R作品もレコーディングしている。
前者は多少一部のレコード店で販売したようだが、
後者はどの程度流通したのかわからない。
特に後者では裸のラリーズと中島みゆきをカヴァー、いや“リメイク”する超絶センスを披露し、
ハードコアかつカオティックなサイケデリック/フューネラル・ドゥームとも言える。
両作品とも極少数しか出回ってないのが、あまりにももったいなさすぎる。

現在、東京の“ブラスト・コア・バンド”のDIE YOU BASTARD!で弾いているギタリストのノケンによれば、
BLEED FOR PAINは解散したわけではなく、
すべてはヒデキ次第という。

CHURCH OF MISERYに入る前の一時期、よくヒデキと連絡を取り合っていたのだが、
タダモノじゃない。
間違いなく奇才である。
だからこそ表現活動を再開してほしいと切に思う。
これはラヴコールだ。




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コメント

Fight to death

BLEED FOR PAIN
『邯鄲の夢』は自分も大好きです。
「反対側に突き抜けろ、跳ねっ返りのションベンよ、心の富をたくわえ 葉っぱをくわえ、精神きわへ 涙の跡が残らぬよう 濡れてゆけ!!!」
というレコードのインナーの文章と、嘘 偽りのない狂気の沙汰とは思えない 「音」で 完全にノックアウトされました。
行川さんのラブコール、 自分も是非、といった感じです。
EL ZINE
注文しました。
今から 楽しみにしています。

RYOCRUDOさん、
コメントありがとうございます。
『邯鄲の夢』はトータルで素晴らしいですね。
彼のことは気長に待ちたいです。
EL ZINEも楽しんでもらえたらぼくもうれしいです。

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ブリード大好きです!

邯鄲の夢だけ持ってるんですが、他の音源も聞いてみたいです!


djpikapikapikaeye@yahoo.co.jp
メールアドレス貼ったんで、住所とか送るんで、お金も払うんで、CDに焼いて送ってもらえませんか?知りたくて仕方なくて、自分もいろんな方に探してもらったりして、やっと邯鄲の夢を買えました!お願いします!!!

今んとこ、あなたしか持ってるひとが居ないです!メンバーさんにも聞いたけど、持ってないみたいです…

お願いします!!!

>レッドさん
今年の6月3日にコメントいただいてレッドさん、今頃コメントに気づきました・・・申し訳ありません。
メール・アドレス、送信しきれない状態になっています。お手数ですが再度書き込みいただけるとさいわいです。
よろしくお願いします。

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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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