なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

NEGATIVE APPROACH『Friends Of No One』

MELVINS+HIGH ON FIRE+UNEARTHLY TRANCE出演で楽しみだった“Extreme the DOJO vol.26”、
地震で電車が全線ストップ状態なので吉祥寺から渋谷まで自転車で駆けつけようと思ったが、
出発直前に中止を知り、
気を取り直してコレを聴く。


Negative_Approach_-_Friends_Of_No_One-EP.jpg

半年ほど前にリリースされた
米国デトロイトを代表するハードコア・パンク・バンドの6曲入りの未発表音源集。
ジョン・ブラノン(vo)が84年にバンドを“埋葬”したが、
2006年に再編してけっこうコンスタントにライヴをやっている。
これはジョンが「NEGATIVE APPROACHは終わった」と宣言する直前の84年3月の録音。
“活動末期”だからどんなもんかと高を括っていたが、
どうしてどうしてやっぱり非常に素晴らしい。

むろん名盤であることに変わりはないとはいえ
唯一のオリジナル・アルバム『Tied Down』(83年)は後期ならではの味わいで整った作品だから、
音源集『Total Recall』の後半に入っている膨張したライヴ音源が好きだったりする。
本作はわりとそのライヴ・テイクに近い音の破片が飛び交う粗削り極まりない音質で、
録っているスタジオの現場に居合わせた感覚に襲われるカオティックな仕上がり。
ジョンのヴォーカルも本番そのものの好戦的なトーンに貫かれ、
ハードコア随一の凶暴かつ狂暴かつ強暴な喉が凄まじすぎる。

すべて当時レコード化してなかった曲で正式なレコーディングの前のデモ録音と思われる。
「Kiss Me Kill Me」と「Genocide」とIggy & The STOOGESの「I Got A Right」のカヴァーは、
『Total Recall』にライヴ・テイクが収録されていた。
残りの3曲は初のオフィシャル・リリースだと思われる。
「Friends Of No One」と「Obsession」はストレートなハードコア・パンクだが、
それまでのNEGATIVE APPROACHとは一味違う展開の曲だ。
「Cargo Cult」はスロー・ショート・チューン。
BIG BOYSのランディ・ビスケット・ターナーやJESUS LIZARDのデュアン・デニンソンがやっていた、
CARGO CULTの『Strange Men Bearing Gifts』(86年)の同名曲とは違うようだが、
レーベル・メイトだったからバンド名につながっているのかもしれない。
とにかくこのまま続けていたらますますエキサイティングになっていたことが想像できて惜しまれる6曲だ。

同じ収録曲の7”EPも含めて約11分6曲入りというヴォリュームにしてはレーベルの価格設定が高いが、
やはりファンなら必携である。


★NEGATIVE APPROACH『Friends Of No One』(TAANG! TAANG! 200)CD
デジパック仕様。


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コメント

NAと行川和彦

はじめまして。
毎日ブログの更新を楽しんでいます。
行川さんのDOJOレポ楽しみだっただけに残念です。


私もNAのLive音源で痺れるタイプです。
私がハードコアを聞くようになったきっかけが『NA』と『行川さん』です。
私に与えたこのふたつの影響力と存在はとても重いです。行川さんには特に今後も責任を取っていただこうと思い今回初めて書き込みさせていただきました。
常に応援しておりますのでこれからも世界中の音楽を愛する人々へその言葉で標を・・・



PS.水曜日に大阪DOJO参戦してきました。High on FireのMattが終始ご機嫌で良い演奏を披露してくれました。次はSleepでの来日を期待してしまいます。


宮城県沖地震での被災地の皆様のご無事をお祈りいたします。

極上のUS HCですね♪

しょっちゅう聴いてます。って今日は聴いてる場合じゃないです。凄い被害です...娘が無事でホッとして先程NAをがっつり聴きました♪♪コレクションがぐちゃぐちゃになっちゃいました...DEATH SIDEにDETESTATION辺りが見当たりません...

アイアンボーイさん、 ITOさん、書き込みありがとうございます。
今回のDOJOは昔から特別な存在のバンドが2組出演ということで残念です。とりわけマット・パイクは色々な意味で自分にとっても大切なミュージシャンなので・・・・でもご機嫌な様子で演奏している顔が見えてくる文章に感謝です。
NAも特別です。DISCHARGEとは別な意味で歌詞も究極ではないかと。ジョン・ブラノンはイアン・マッケイをリスペクトしていますし両方好きな人も多いでしょうが、NAとMINOR THREATのどちらを好きかでハードコア気質が分かれるかと思います。
地震、ぼくのほうは、詰め込みまくっていて安定感があったためかレコードとCDと本の山はちょっと崩れた程度で済みました。ただモロに被災地となったと思われる地域に住む友人が心配です。もちろん連絡も取れません。今日のUPはその人のバンドではないですが、彼の無事も祈ってです。

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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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