なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

BEYOND DESCRIPTION『Proof Of The Truth』

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短期の活動停止期間をはさみつつ88年から独自のポジションで活動を続ける、
東京のハードコア・パンク・バンドが米国のレーベルから7年ぶりに出したサード。
オカハラ(vo)を中心とした4人組で、
アダチ(CHAOSMONGERS、WORLD DOWNFALL、DUDMAN)がベーシストとして復帰している。
約20分9曲入りというヴォリュームながらも、
いい意味で短さを感じさせずまさにアルバムだ。

以前の音楽性はクラスト・コアのイメージもあったが、
自分らで標榜している“東京Thrashing Crossover”という言葉が似合う。
いわゆるクロスオーヴァーのエッジが利いた音で突進するとはいえ、
最近だとMUNICIPAL WASTEに代表されるスポーティーで乾いたアメリカンな音ではない。
スラッシュ・メタルとクロスオーヴァーしながらも、
日本や欧州の湿ったハードコア・パンクの芯が通っている。

しっかりしたソングライティングとレコーディング・プロダクションも光り、
後期RIPCORDっぽい展開やBLACK FLAGのようなミディアム・テンポのパートも含む。
アルペジオも飛び出してメロディも薄っすらと浮かび上がるギターは、
80年代のMETALLICAを2分前後に凝縮したかの如しである。

ところによってはヴォーカルもジェイムズ・ヘットフィールドが頭をよぎるが、
日本語の語感を活かしたリズムで言葉を叩きつける。
“恫喝キャラ”とは対極のバンドとはいえ血は争えず、
勇壮なジャパニーズ・ハードコア・スタイルで歌い倒す曲もカッコイイ。
歌詞は普遍的な内容で、
ジャケット画から想像できるポリティカルなニュアンスをストレートに打ち出しているわけではなく、
やはり日本の伝統的なハードコア・パンクのニュアンスも感じさせる。
世間に文句を言うだけではなく、
おのれも顧みて意志を吐く。

アルバム全体でひとつの流れを成して聴き応え十分の一枚。


★BEYOND DESCRIPTION『Proof Of The Truth』(CRIMES AGAINST HUMANITY[C.A.H.] CAHRECS069)
歌詞の英訳も載った12ページのブックレット付。


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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