なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

V.A.『Under The Covers Vol.2 A Tribute To PAUL COLLINS, PETER CASE AND JACK LEE』

UNDER THE COVERS


70年代に活動したLAのパンク/パワー・ポップ・バンドのNERVESとそのメンバーの曲のカヴァー集。

NERVESはBLONDIEがカヴァーした「Hanging On The Telephone」の原曲のバンドとして知られるが、
本作にはアンダーグラウンドのユニークな18組が揃っている。

ニューヨーク州ブルックリンのガールズ・トリオのGRASS WIDOW、
米国フィラデルフィアのデュオである女性ヴォーカルのREADING RAINBOW、
カナダのガレージ・パワー・ポップ・バンドのWHITE WIRESなど、
やわらかい持ち味のバンドが多い。
一方で現行先鋭パンク・バンドもみんな心憎い仕上がりだ。
プエルトリコのガレージ系バンドのDAVILA 666は、
「Hanging On The Telephone」をたぶんスペイン語でカヴァー。
カリフォルニアのLE FACEは瓦解していくクール・パンク・ロックで迫り、
メキシコのRATAS DEL VATICANOは甘みを帯びたrawパンク・ロックで懐の深さを覗かせる。

シューゲイザーがかった音や初期サイコビリーの香りのテイクもあり、
全体的にサイケデリック感覚がほのかに薫る。
NERVESに宿っていたパワー・ポップの味わいがキープされているが、
WEEZER以降のオルタナティヴ・ロック以降のタイトな音のパワー・ポップではない。
音質もひっくるめて70年代のアンダーグラウンドの匂いに覆われ、
デリケイトで謎めくサウンドなのだ。
みな現在進行形の音で表現していることも特筆したい。

駄目カヴァーはひとつもないし発見も多い。
知らなかった曲と知らなかったバンドの出会いの場にもなるオムニバス盤としても好企画の奥深き一枚。


★V.A. 『Under The Covers Vol.2 A Tribute To PAUL COLLINS, PETER CASE AND JACK LEE』(VOLAR/I HATE ROCK N ROLL VOLAR08/IHRNR007)LP


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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