なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

DUKATALON『Saved By Fear』

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イスラエル出身のスラッジ・トリオが2009年にSLEEPING VILLAGE Recordsから出したファーストの、
ジャケットなどを新装したリイシュー盤。
“ストーナー仕事師”ビリー・アンダーソンがバンドと共にプロデュースしたことも功を奏し、
脳を揺るがし煙を吐き出しながら音が毛穴から染み入る強力なアルバムに仕上がっている。

EYEHATEGODとCHURCH OF MISERYSLEEPの間を
豪快に中央突破を図ったみたいなサウンドである。
ウジウジしたドゥームものとは違い
理屈抜きに気持ちいいリフはフック十分で突き抜けている。
印象的なフレーズをちりばめたシンプルな構成の曲もひっくるめて
後追い世代ならではのイイ意味で明快な作りだ。

惜しげもなく繰り出されるヘヴィなリフはスラッシュ風にスピード・アップもするから
スラッジ・コアというよりスラッジ・メタルと言いたくなる。
といっても歌が軸のソングライティングではないから起承転結の曲展開とは一味違う。
SUNN O)))みたいなドローン・スタイルではないが、
リフとリフが連なって音が途切れずゆっくりと加速して
熾烈かつデリケイトな響きが銀河のように流れていく。

豪快だが大味になってないのも特筆すべきだ。
けいれんする叙情的なギター・ソロがマット・パイク(SLEEP~HIGH ON FIRE)っぽく、
タメを効かせつつ絶妙のスピード感で走るドラムとベースも味わい深い演奏である。
初期LED ZEPPELINも思わせるアコースティックなインスト・ナンバーも披露。
ダイナミックに音を叩きつけるにもかかわらず神々しい。
半数の曲は6分以上で9分強の曲もある。
落ち着き払っているようで熱気をはらむ演奏もクールなのだ。

歌詞カードは付いてないが、
曲名から察するに歌詞はヘブライ語ではなく英語だと思われる。
インスト・パートの比重も高いアルバムだが、
ダミ声でなく血を吐くかの如きスラッジーなシャウトも生々しく迫る。

今後も大いに期待したいバンドだ。


★DUKATALON『Saved By Fear』(RELAPSE RR7121-2)CD


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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