なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

Tara Jane O’Neil & Nikaido Kazumi『タラとニカ』

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米国シカゴ生まれのタラ・ジェイン・オニールと
広島県大竹市在住の二階堂和美によるコラボレーション・アルバム。
シンガーソングライターに留まらない活動をしている女性二人ならではのユニークな作品である。


二階堂が全曲で発声し、
タラの声は数曲のみに入る。
タラはギター、パーカッション、ベース、指ピアノ、メロディカ、
二階堂も数曲でパーカッション、リコーダーを演奏。
数曲でゲストが参加しているが、
極々、極々、シンプルな音だ。

どこかのフォーク~民謡、
ミニマル・ミュージック、
ジャド・フェア、
VELVET UNDERGROUND、
プリミティヴな民俗音楽など、
色々な音楽の調べやリズムも見えてくる。
けどもちろんどの曲も何も決まった形はなくて朴訥、
しかし鮮やかな表情をたたえている。

二階堂とはここ何年も御無沙汰で最近の彼女の音楽との比較ができなくて申し訳ないが、
少なくても初期のCDの無邪気さはキープされているし、
昔から漂っていたハッとさせられるほどのある種の色っぽさが濃厚になっている。
だが、あくまでもほのかだ。
歌詞があるのかないのかわからないが
二階堂は日本語が入ってないアルバムは初めてだと言う。
クレジットの表記がvocalではなくvoiceなのが納得の声。
心の揺れで増幅された吐息のごとき自由な発声によりヴォイスがナマのまま空気に触れていく。

基本的には京都のスタジオと琵琶湖の湖畔と神戸の旧グッゲンハイム邸でレコーディングされている。
実験的にも素朴にも聴こえる録音はローファイと一線を画し、
不思議とカフェにも似合いそうな品がある。
タラによるミックスの影響も大きそうだ。
ひとつひとつの声の震えと音の響きが
ヒリヒリ生々しいするほど生々しい。

サイケデリックな研ぎ澄まされた佇まいに目が覚める一方、
どこか人懐こいところに二人のキャラが表れたラブリーな一枚。


★タラ・ジェイン・オニール&二階堂和美『タラとニカ』(スウィート・ドリームス・プレス SDCD-006)CD
二人のセルフ・ライナーやリリース元の主宰者・福田教雄のライナーとそれらの英訳が、
ミニ・ポスター状のインナー・シートに載っている。
厚手の紙ジャケット仕様。
日本盤のみ4曲追加収録された約50分17曲入りのCD盤面の画は二階堂によるものだ。
来月下旬には日本ツアーが行なわれる。
http://www.sweetdreamspress.com/


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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